カスペルスキーのUNIX製品に特化した会社設立も、波乱の幕開け
2006/2/11
元カスペルスキーラブスジャパン代表取締役社長のヘンドリック・アドリアン(Hendrik Adrian)氏は2月10日、カスペルスキーのUNIX製品を取り扱う会社ケイエルジェイテックを1月に設立したと発表した。ケイエルジェイテックは、カスペルスキーラブスジャパンとの当別技術提携パートナーシップを締結し、パートナー企業としてカスペルスキーのUNIX関連製品の販売・サポートを行う。
ケイエルジェイテックの代表取締役社長に就任したヘンドリック・アドリアン氏。発表会中にパートナー企業に問い詰められる一幕も |
カスペルスキーラブスジャパンでは、カスペルスキーのソフトウェア製品やOEMを中心に提供してきた。しかし、「UNIX関連製品は、ほとんど日本からロシア本社に要望を出して、対応してもらっていた。しかし、それでは対応スピードに限界があるため、UNIX関連製品に特化した会社の設立を思い立った」(アドリアン氏)と説明した。ケイエルジェイテックには、カスペルスキー本社の資本は入っていないという。
今後は、UNIX製品に関しては主にケイエルジェイテックが販売とサポートを行う。カスペルスキーラブスジャパンもUNIX製品を取り扱うが、Windows関連製品に関しては引き続きカスペルスキーラブスジャパンのみが取り扱う。
アドリアン氏は、「従来、カスペルスキーラブスジャパンはソフトウェアしか扱わなかったため、ウイルス対策サーバを顧客が求めた場合にはサーバを顧客に用意してもらい、それにインストールして提供していた。UNIX系ではこのようなアプライアンスの要望が強いので、今後は当社で開発したアプライアンス製品を提供する予定だ。製品ラインアップは、ゲートウェイ型のウイルス対策製品や、プロキシ型ウイルス対策製品などを予定している」と説明した。
なお、発表会では、カスペルスキーラブスジャパンのパートナー企業が、アドリアン氏やカスペルスキーラブスジャパン経営陣に対して、今後の契約状態に対して説明不足であると指摘。今後の契約形態などに対して、事前に説明がなかったと言及。声を荒げて詰め寄る一幕もあった。今後、そのほかのパートナー企業との間でも、同様の問題が発生する可能性もある。
(@IT 大津心)
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ケイエルジェイテック
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