10倍のデータ転送速度を実現、Blade Centerの新製品

2006/2/15

日本IBM xSeries&IntelliStation事業部長 藤本司郎氏

 日本IBMは2月15日、従来比約10倍のデータ転送速度を実現するIBM Blade Centerの新製品「IBM Blade Center H」とPowerPC 970MPを搭載したブレード・サーバ「IBM Blade Center JS21」を発表した。

 「IBM Blade Center H」はBlade Center製品の中で最もハイスペックのシャーシ。IBM、AMD、IBM Powerが選択可能、9Uサイズのラック・スペースを使い、この中に最大14枚のブレード・サーバと最大10個のI/Oモジュール、電源、冷却機構、サーバの管理機構を提供するモジュールが搭載可能である。従来のブレードやスイッチ類との完全互換を維持している。2006年以降のCPUをサポートできるようにデザインされているのも特徴である。高度なデータ処理・データ分析、次世代のネットワーク・アプリケーションを運用する環境での利用を想定している。10Gb対応のバックプレーンと4つの10Gbチャネルを各ブレードでサポートしている。

 「IBM Blade Center JS21」は「IBM Blade Center H」に最適化されたブレード・サーバ。PowerPC 970MPを搭載している。シングル・コアとデュアル・コアに対応しており、従来と同等の大きさで2Way構成と4Way構成を用意している。ブレード・サーバとしては初めてネイティブな仮想化に対応しており、Virtual I/Oサーバによる複数論理区画の構築が可能。OSとしては、AIX 5Lと64ビットLinuxに対応可能。

 なお、同社は「IBM Blade Center H」専用の高速スイッチ製品「4XInfinibandスイッチ」と「IBM BladeCenter HS20」の超低電圧モデルの開発意向を表明した。「4XInfinibandスイッチ」はハイパフォーマンス・コンピューティング時におけるInfiniband接続を実現し、従来の1XInfiniband接続と比較してデータアクセス時のスループットを4倍以上に向上する。「IBM BladeCenter HS20」の超低電圧モデルは、CPUに消費電力31Wのインテル デュアルコア・プロセッサ(開発コード名:Intel Sossaman)を採用する。

(@IT 谷古宇浩司)

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日本IBMの発表資料

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