インターネットCMの定義、JIAAが発表

2006/3/28

電通 峯川卓氏

 インターネット広告推進協議会(JIAA)は3月27日、インターネット上で配信されるCMについての概念をまとめ、定義づけを行ったと発表した。コンテンツ権利者の混乱や誤解を解消し、市場形成の基礎とするのが主な目的。

 同協会の独自調査によると、「インターネットCM」の市場規模は、2004年に約1億円程度だったが、2005年には約5倍に拡大した。2006年は広告付き無料動画配信サービスの新規参入という要素も加わり、2005年の6倍程度に規模が拡大すると予測している。

 これまで、「インターネットCM」の市場規模を測定するための指標はなかった。電通は毎年、「日本の広告費」としてその年の国内広告市場の状況を数値化して発表しているが、「インターネットCM」としてのカテゴリで市場規模の算出はしてこなかった。JIAAが提示する数字はJIAA会員社(正会員127社、賛助会員15社)の広告媒体費からの推計だが、「市場のほとんどを網羅している」(電通 峯川卓氏)ため、蓋然性(がいぜんせい)が高いとする。

 約6兆円の国内広告市場の規模からすれば、2006年には30億円に達するとはいえ、「インターネットCM」の市場規模はまだまだ小さい。ただし、同市場は今後拡大することが容易に予想され、なおかつその規模自体も広告業界では無視することができなくなってきた。「健全で秩序ある動画広告配信をするために」(電通 森隆一氏)JIAAでは、過去5年間にわたって、各種の分科会を通じて「インターネットCM」の研究を行ってきたが、今回、定義を明確化し、会員以外にも情報を公開することで、「インターネットCM」市場の整備に本腰を入れる構えを示すことになった。

(@IT 谷古宇浩司)

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インターネット広告推進協議会

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