Flex2.0、Ajaxとの相互補完で表現性と機能性を強化
2006/4/15
アドビシステムズ マーケティング本部 本部長の伊藤かつら氏 |
アドビシステムズは4月14日、2006年夏ごろにリリース予定のWebアプリケーション開発フレームワーク「Flex2.0」の機能説明会を開催した。
Webアプリケーションの表現力を向上させるエフェクト機能や、プログラマでも直感的にデザイン・スタイルの調整ができるようなインターフェイスを採用した。同社 プロダクト&セールスエンジニアリング部 プロダクトスペシャリストの太田禎一氏によると、2.0へのバージョンアップによって、プログラマやFlashデザイナの区別なく、直感的にリッチなWebアプリケーションを開発できる環境が整ったという。
開発者向けの活動としては、「Adobe Labs」(英語のみ)や「Flexデベロッパセンター」(日本語)など、Webサイトでの情報提供を行っているほか、FlexによるWebアプリケーション開発のノウハウを伝授するためのセミナー、デベロッパコミュニティ「Flex User Group」への支援、Flex開発者コンテストの開催を予定している。「開発者の増加がFlex普及の大きな鍵であり、今後も積極的な支援をしていく」と同社 マーケティング本部 本部長の伊藤かつら氏はいう。
性能的には、実行環境と各コンポーネントの大幅な見直しを行ったことで、パフォーマンス速度を前バージョンの10倍にまで高めた。また、サーバデータアクセスやコーディングを容易にする新たな「データサービス」を追加、プッシュ型データの配信・共有を実現可能にするなどの基本性能の強化を図っている。
開発環境はスタンドアローン版とプラグイン版(Eclipse3.1に追加インストール)を用意する。ASやMXML、CSSのカラーリング、コード補完機能など、コーディングやデバッグの支援機能を強化している。
FlexとAjaxの互換性を高めるため、同社はオープンソースで2種類のライブラリ(「Adobe Flex-Ajax Bridge」「Ajax Client Flex Data Services」)を公開すると発表している(3月23日)。同社によると、AjaxとFlex2.0にはそれぞれ強みがあるという。相互補完を行うことで、開発するWebアプリケーションの表現性と機能性の向上が図れるとした。
(@IT 谷古宇浩司)
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