端末個別の開発とお別れ? ドイツのミドルウェアが上陸
2006/4/18
シスラボは4月14日、ドイツのコンダットと販売提携し、コンダットが開発したモバイルアプリケーション用ミドルウェア「skyware」(スカイウェア)の販売を開始したと発表した。同製品を軸にモバイルエンタープライズ事業を展開する。
スカイウェアは、ERPなど基幹業務システムやデータにアクセスできるモバイルアプリケーションの開発を容易にするミドルウェア。ERPやデータベース、グループウェアなど社内の情報システムに、携帯電話やPDAなどのモバイル端末からアクセスできるようにする。
スカイウェアはモバイル端末個別の開発が不要なことが大きな特徴だ。デバイスデーターベースと呼ばれるモジュールに、通信方式や画面サイズ、使用するブラウザといったデータをあらかじめ入力することで、端末に合わせて画面の表示など自動で行う。
シスラボ 営業部 3課 マネージャーの中路慎哉氏 |
シスラボ 営業部 3課 マネージャーの中路慎哉氏は「モバイル端末から基幹業務システムにアクセスするためには、端末ごとに対応するプログラムを開発しなければならなかった。そのため、端末の機種が変わるごとにコストがかかっていた」とモバイルアプリケーション開発の問題を指摘。「スカイウエアを導入することで、個別の端末ごとの開発から解放される」と話す。スカイウェアによって、約3〜4割のコスト削減、4〜5割程度の開発期間の短縮を実現できるとしている。
スカイウェアは、ドイツ鉄道の保守システムやドイツ連邦警察の日勤管理システムなどが導入している。
提携について、シスラボ 営業部 国際商品戦略室 室長の白根晶吉氏は、「モバイルエンタープライズ市場での素早い事業展開を考えていたシスラボと、日本市場へのアプローチを模索していたコンダットの狙いが合致したため」と話した。
シスラボは流通や製薬などの企業を販売ターゲットにする。コンダットのヨーロッパにおける実績をベースに日本国内のSAPユーザーをも視野に入れた営業戦略を展開する。また、大手SIerなどとパートナー契約を結び、販売規模の拡大を狙う。今年度に5社、来年度に15社〜20社とのパートナー契約を目標にしている。
スカイウェアの価格は、ベーシックサーバのみの場合で290万円から。シスラボはソフトの販売とアプリケーションのカスタマイズ開発を含めて、年間2億5000万円から3億円の売り上げを見込んでいる。
(@IT 千葉大輔)
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