「すべてがプラスになる」、AMDがATI買収を説明
2006/7/28
加ATI Technologiesの買収を7月25日に発表した米AMDは7月27日、ATIと共に都内で会見し、合併によるシナジー効果を説明した。AMDの執行副社長 兼 ワールドワイドセールス/マーケティング 最高責任者 ヘンリー・リチャード(Henri Richard)氏は「日本は最重要の市場だ」としたうえで、「両社の力を結集すればすべての市場でシェアを高められると判断した。シナジー効果を生み出さない製品はない」と強調した。
AMDの執行役副社長 兼 ワールドワイドセールス/マーケティング 最高責任者 ヘンリー・リチャード氏(左)とATIのワールドセールス 上級副社長 リック・へグバーグ氏 |
ATIはPCやデジタル家電向けのグラフィックスチップに強みを持つ企業。AMDは同社を約54億ドルで買収すると7月25日に発表した。統合作業は今年第4四半期までに終了する見込み。両社の日本法人も順次統合する。
ATIのワールドワイドセールス 上級副社長 リック・へグバーグ(Rick Hegberg)氏は「AMDはサーバやデスクトップに大きな力を持つ。ATIはデジタル家電や携帯機器、PCに強みを持つ」として、統合によって「相互補完的な力を出せる」と話した。リチャード氏も「すべてがプラスになる」と語り、シナジー効果を強調した。
ATIが加わる新生AMDはPC、携帯機器、デジタル家電、ゲームに注力。2007年にも、ATIの省電力技術を生かしたプロセッサ、チップセットなどのプラットフォーム製品をノートPC向けに出荷する計画。2008年には両社の技術を結集してデータ処理やグラフィックス処理など特定分野に強みを持つ新プラットフォームを投入するとしている。
AMDはATIの統合で、業界最大手のインテルに対して強力な対抗勢力になり得る。ただ、ヘンリー氏は「新しい体制になってもインテルのサポートは続ける」と話し、ATIが提供しているインテルプロセッサ向けチップセットの開発を続ける方針を示した。
(@IT 垣内郁栄)
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日本AMDの発表資料
ATIテクノロジーズジャパン
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