まさに混戦、中堅・中小企業のERP市場シェア調査

2006/9/1

 民間調査会社のノーク・リサーチが8月31日に発表した中堅・中小企業のERP市場シェアは大塚商会の「SMILEαシリーズ」がトップになった。ただ、下位製品との差はごくわずかでノーク・リサーチは「混戦模様」としている。調査は売上高5億円以上500億円未満の民間企業3000社に郵送アンケートで実施。有効回答は523社だった。

 手組みシステムを含めた中堅・中小企業のERP利用率は約7割だった。手組みシステムを除くと、シェアトップはSMILEαシリーズで、唯一2ケタシェアの10.4%を獲得。ただ、2位のOBC「奉行新ERP」が9.1%、3位の日本オラクル「Oracle E-Business Suite」(Oracle EBS)が8.7%を獲得していて、差はわずか。4位以下はSAPジャパンの「SAP R/3」「SAP myERP」やオービックの「OBIC7」、富士通の「GLOVIA-C」などが続く。

 ERPパッケージへの顧客の評価でもSMILEαシリーズがトップ。奉行新ERPとOracle EBSが続く。ノーク・リサーチは「大塚商会の中小企業への展開力、販売力がシェア、評価の高い要因といえる。続くOBCも抜群の認知度と販売チャネルで大塚商会を追撃している」と分析している。

 年商50億円未満の企業(171社)でもSMILEαシリーズが18.7%でトップ。ただ、奉行新ERPが17.5%で迫っていて、2強状態になっている。Oracle EBS、OBIC7などが続く。また、年商50億円以上の企業(285社)では「SAP R/3」「SAP myERP」が9.8%でトップ。エス・エス・ジェイの「SuperStream」が8.1%で2位。3位はOracle EBSとGLOVIA-Cが同率7.7%で並んだ。ノーク・リサーチは年商50億円以上の市場について「この規模の企業のERPニーズが高いことは間違いない」としている。

(@IT 垣内郁栄)

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ノーク・リサーチの発表資料(PDF)

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