NetAppが訴える「内部統制において最も重要なのはデータ」
2006/9/14
NetApp マーケティング本部 プロダクトマーケティング担当マネージャ 阿部恵史氏 |
日本ネットワーク・アプライアンス(NetApp)は9月13日、プレス向けにセミナーを開催、企業の内部統制におけるデータ管理と同社の戦略について説明した。米NetAppも9月12日(米国時間)にアーカイブやコンプライアンスのニーズに対する同社の取り組みを示す発表を行っている。
NetAppのマーケティング本部 プロダクトマーケティング担当マネージャ 阿部恵史氏は、内部統制が注目を浴びるようになったものの、財務報告に関わる部分のみにスポットライトが当たり、財務報告にかかわらないドキュメントやトランザクション、さらにそれらを支えるITインフラの部分は無視されている現状には問題があると訴えた。
「特に日本ではDAS(コンピュータに対するストレージの直接接続)の意識が強く、サーバの管理者がデータやストレージの管理を兼務しているケースが多い。これに対し、米国ではストレージ管理者がストレージを専任で管理していることが多い」。この違いが体系的なデータ管理の有無となって現れていると同氏は語った。
「日本版SOX法以前にも、守らなければならない法規制は多数存在している。これに対処するには、データの信頼性や整合性、アクセス制御や改ざん防止、暗号化などの要件を考慮していかざるを得ない」(阿部氏)。
内部統制ニーズに対してNetAppが提供する基本的なメリットは、ストレージ製品全体が単一のプラットフォームで統一されていること。「FAS6000シリーズからFAS200シリーズまで同一のOSであり、SnapLock、SnapMirror、LockVaultなどの機能は、すべてのストレージで使うことができる。このため一貫したデータ管理の基盤を構築できるほか、あるストレージに関する管理スキルを横展開することができ、コスト削減につながる」(阿部氏)。
米国における発表では、ハードウェア製品のFASシリーズやNearStoreシリーズに、「データの分類と移行」「データセキュリティ/プライバシー」「データ永続性保証」「データ検索」という4種のソリューションを適用、これらによって内部統制に対応した体系的なデータ管理システムを提供していることがあらためて確認された。4つのうち「データの分類と移行」と「データ検索」は「Information Server(IS) 1200」という製品が担い、「データセキュリティ/プライバシー」は「Decru DataFort」、「データ永続性保証」は「SnapLock」、「LockVault」により実現されている。
上記のうち日本で欠けているのはIS 1200。この製品はコンテンツに基づいてデータを自動的に分類したり、検索したりする機能を備えたもので、阿部氏は、米国製品を日本語化するのではなく、この分野で強みを持つ国内のパートナーとの協業によってカバーしていくと話した。
内部統制に際しては、全社的な観点からデータ管理に取り組む必要があるが、この点では「システムインテグレータやコンサルティング企業との連携で浸透を図りたい」と同氏は付け加えた。
(@IT 三木泉)
[関連リンク]
米NetAppの発表資料
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