ウルシステムズとサイベースがXML-EDI分野で協業

サイベースのRDB OEM戦略、ウルと流通業で

2006/10/31

 ウルシステムズとサイベースは10月31日、日本の流通業における次世代XML-EDI分野で協業したと発表した。ウルシステムズが「UMLaut/J-XML」オールインワン製品にサイベースのリレーショナルデータベース「Sybase Adaptive Server Enterprise 15」(ASE15)を採用した。

sybase01.jpg 米サイベース 上級副社長 技術開発部門 ジェネラル・マネージャー ラージ・ネイサン氏

 日本の流通業界における次世代XML-EDI標準の整備を睨(にら)み、両社は新たな電子受発注システムのパッケージ製品を販売することで、新しい市場の開拓を行っていく。ウルシステムズが開発した「UMLaut/J-XML」オールインワン製品は中堅・中小の小売業・卸売業がメインターゲット。数十から数百の取引先網に対応する。2CPUのハードウェア(主にサン・マイクロシステムズ製品)とセットで850万円から。「コストパフォーマンスのよさと柔軟性を高く評価」(ウルシステムズ)が採用の理由だという。

 サイベースは8月30日、ASE15の販売において、OEM提供を促進していく方針を明らかにした。今回のウルシステムズとの協業は、ASE15 OEM提供路線の1つの施策となる。流通業界を皮切りに、「5つか6つくらいの業界でも同様の取り組みをしていきたい」(サイベース 代表取締役社長 早川典之氏)とする。

 米国ではすでにOEM提供の展開が進んでいる。自動車業界向けではGeneral Motors(GM)と協業しており、金融業界でもebXMLを活用した企業間取引システムで同社の技術を提供している。「流通業界向けにもあるが、日本市場での取り組みの方が規模が大きい」と米サイベース 上級副社長 技術開発部門 ジェネラル・マネージャー ラージ・ネイサン(Raj Nathsn)氏は言う。

 ウルシステムズでは、販売活動と同時に普及活動も展開しながら、今後3年間で小売業を中心に約100社への販売を目標としている。

(@IT 谷古宇浩司)

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