Weekly Top 10
ソフトウェアが無償化する理由
2007/02/26
先週の@IT NewsInsightのランキングトップは「MS、Virtual PC 2007を無償ダウンロード開始」だった。仮想化ソフトウェアは昨年くらいから大きな注目を集めている。Virtual PC 2007はデスクトップOSを対象にした製品だが、VMwareなどはサーバ向けのエンタープライズ製品に力を入れている。プロセッサレベルの仮想化サポートも拡充され、今後も仮想化ソリューションは伸びが予測されている。
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“無償”が注目集める
うがった見方をすれば、この記事がトップになったのは仮想化という流行のテーマを取り上げたことに加えて、“無償”というキーワードが入っていたからではないだろうか。無償ということはエンドユーザーがWebサイトからすぐにダウンロードして、試せることを意味することが多い。その便利さ、手軽に注目が集まった。
ソフトウェアベンダ側もエンドユーザーに試してもらうために無償製品を用意することが多い。仮想化ソリューションでは、VMwareが無償製品の「VMware Player」「VMware Server」を用意している。無償製品を通して自社のソリューションに触れてもらい、エンジニアの支持を拡大するのが各社の狙いだ。
ソフトウェア無償化の流れは、統合開発環境(IDE)から始まった。きっかけはオープンソースのIDE「Eclipse」の登場だ。Javaアプリケーションの開発でEclipseは絶大な人気を誇る。無償で配布されるEclipseは多くの開発者に受け入れられ、機能を提供するプラグインを生んだ。その豊富なプラグインがさらに開発者を呼び込むという成長サイクルをたどっている。ボーランドやオラクル、サン・マイクロシステムズ、アドビシステムズなどがIDEを無償で提供し、Eclipseを追撃している。
「Google Docs&Spreadsheets」や「OpenOffice.org」などのオフィスソフトウェアや、製品価格はあるものの更新料を無料にしたセキュリティソフトウェアの登場など、無償化の流れは広がっている。次に無償化の波をかぶるソフトウェアは、どのジャンルだろうか。
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