NewsInsight
Javaアプレットの自動実行の無効化も
アップル、Mac狙うマルウェア「Flashback」の駆除ツール公開
2012/04/13
米アップルは4月12日、Mac OS Xに感染するマルウェア「Flashback」の駆除ツールを公開した。OS X Lion/Mac OS X 10.6向けのアップデート「Java for OS X Lion 2012-003」に含まれる形で提供される。
FlashbackはMac OS Xに感染するマルウェアだ。当初はソーシャルエンジニアリングを使ってユーザーに自ら実行させるよう仕向けていたが、3月中旬に、Javaの脆弱性(CVE-2012-0507)を悪用する亜種が登場。ロシアのウイルス対策ベンダ、Doctor Webは、感染したMacは全世界で55万台以上に上ると警告していた。
根本的な対策は、アップルが4月3日に公開したセキュリティアップデート「Java for OS X Lion 2012-001」「Java for Mac OS X 10.6 Update 7」を適用することだ。ただ、マルウェアの感染が広がっていることから、最も広範に広がっているFlashback亜種を駆除するツールも併せて提供することとした。このツールを実行すれば、Flashbackの亜種が削除されるほか、Javaアプレットの自動実行を無効にするプラグインもインストールされる。
なお、Flashbackに感染した端末は一時期60万台ともいわれたが、米シマンテックによると、4月11日時点でその数は27万台にまで減少している。
情報をお寄せください:
Security&Trust フォーラム 新着記事
- Windows起動前後にデバイスを守る工夫、ルートキットを防ぐ (2017/7/24)
Windows 10が備える多彩なセキュリティ対策機能を丸ごと理解するには、5つのスタックに分けて順に押さえていくことが早道だ。連載第1回は、Windows起動前の「デバイスの保護」とHyper-Vを用いたセキュリティ構成について紹介する。 - WannaCryがホンダやマクドにも。中学3年生が作ったランサムウェアの正体も話題に (2017/7/11)
2017年6月のセキュリティクラスタでは、「WannaCry」の残り火にやられたホンダや亜種に感染したマクドナルドに注目が集まった他、ランサムウェアを作成して配布した中学3年生、ランサムウェアに降伏してしまった韓国のホスティング企業など、5月に引き続きランサムウェアの話題が席巻していました。 - Recruit-CSIRTがマルウェアの「培養」用に内製した動的解析環境、その目的と工夫とは (2017/7/10)
代表的なマルウェア解析方法を紹介し、自社のみに影響があるマルウェアを「培養」するために構築した動的解析環境について解説する - 侵入されることを前提に考える――内部対策はログ管理から (2017/7/5)
人員リソースや予算の限られた中堅・中小企業にとって、大企業で導入されがちな、過剰に高機能で管理負荷の高いセキュリティ対策を施すのは現実的ではない。本連載では、中堅・中小企業が目指すべきセキュリティ対策の“現実解“を、特に標的型攻撃(APT:Advanced Persistent Threat)対策の観点から考える。