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@IT > 企業の生産性向上とコスト削減を実現するインフラへと進化するネットワーク |
企画:アットマーク・アイティ
営業企画局 制作:アットマーク・アイティ 編集局 掲載内容有効期限:2003年10月31日 |
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いまやインターネットが普及し、あらゆるものがネットワークに接続されている時代。サーバ、クライアント、ストレージといったコンピュータのハードウェアはもちろん、ビデオスクリーン、電話といったコミュニケーション機器までもが、TCP/IPをベースにしたネットワークに接続されようとしています。すべてのものがネットワークの周辺機器となり、それを統合するプラットフォームの役割をネットワークが果たそうとしています。 こうしたネットワークを中心とした統合は、企業の生産性向上および情報リソースやコミュニケーションの管理コスト低下の実現につながります。そして、ネットワークには、いままで以上に高信頼性、高性能、セキュリティ、柔軟性がネットワークに求められています。シスコシステムズがいま取り組んでいるのも、こうした「ネットワークを、高度かつ統合されたインフラストラクチャ」へと高めることであるといえるでしょう。
ネットワークには、信頼性向上はもちろんのこと、高速(ブロードバンド)化というキーワードも重要です。ブロードバンド化が進行することで、アプリケーションの利用形態に変化が起きつつあります。 身近な変化としては、メールなどでやりとりされる添付ファイルの容量を気にする必要がなくなったことが挙げられます。PDFやWord、PowerPointなど、容量の大きなファイルでも簡単にやりとりすることが可能になりました。そして、ブロードバンドがより一般的になれば、もっとリッチなコミュニケーション環境へと移行することも考えられます。 これまで社内には、コンピュータ・データを主に扱うネットワークと、電話の音声ネットワークの2つが存在することで、回線維持コストが二重に掛かってきました。電話交換を行うPBXの維持コストもばかになりません。音声とデータの2つのネットワークを統合することで、これらコストの削減が実現します。これが実現できるようになったのは、ネットワークのブロードバンド化と、音声品質を維持するためのQoSの仕組みが整ってきた成果であるといえます。 さらに音声とビデオとの融合による、ビデオ会議、e-ラーニングとの統合へとアプリケーションは広がり、ネットワークはIP Telephonyを超え、まさにIP Communicationへと進化しようとしています。 このように注目を集めている分野に早期から取り組んできたシスコシステムズでは、AVVID(Architecture for Voice、Video and Integrated Data)という名称で共通化されたプラットフォームの提唱を行っており、業界を挙げて盛り上げていこうという機運が高まっています。
初期の企業向けネットワークとしてLANが登場したばかりの1980年代、その役割はPC同士を接続したファイル/プリンタ共有が中心でした。その後、1990年代にはクライアント/サーバ・システムに見られるようなネットワーク上での分散処理が一般化し、またさまざまな業務アプリケーションが登場してきました。そして業務アプリケーションは戦略的システムへと変貌し、ERP(Enterprise Resource Planning)、CRM(Customer Relationship Management)、SFA(Sales Force Automation)、SCM(Supply Chain Management)といった、基幹業務アプリケーション群を登場させるに至りました。 このアプリケーションの進化には、情報システムのオープンシステム化が深くかかわっていますが、その強力な推進力となったのはネットワークの「低コスト化」「高速化」「信頼性向上」の3つの要素です。イーサネットなどの汎用技術が低コストだというのはすでに周知の事実ですが、高速化や信頼性の面では、これまでほかの競合する技術に及ばない点がありました。しかし、それもほとんど克服されようとしています。 現在、イーサネットの技術は速度面では10Gbpsまで到達しています。また、メトロIPネットワークにおいてRPR(Resilient Packet Ring)などに見られるような冗長性を高める技術の適用や、エンド・ツー・エンドでノンストップなIPサービスを実現するために提供されるソリューションであるGRIP(Globally Resilient IP)は、安定かつ高速なネットワークの実現に大きく貢献しています。RRRやGRIPはいずれも、シスコシステムズのIOS(ルーター用OS)に新しく搭載される機能であり、同社のハードウェア、ソフトウェアは、ミッションクリティカルな企業ネットワーク、キャリアネットワークの信頼性を一層高めるための牽引役を果たしているといえるでしょう。
企業が自社ビジネスのために構築するネットワークは、モバイルやリモートオフィス、企業間連携といった新しい要求によって、多様化が進んでいます。その1つとして、携帯電話やPHSの普及に伴い、社外から社内の情報リソースを利用したい、というリモートアクセスへのニーズが高まっています。競争力を強化したい企業にとって、より顧客の近くでサービスを提供し、かつ安全/快適に接続できるモバイル環境に対応したネットワークの整備は重要です。また雇用形態の柔軟化で、在宅勤務者などが家庭からADSLなどを経由して社内ネットワークに接続するための環境も必要です。そのためには、使いやすいVPNサービスの提供が必須になります。特にIPv6時代になれば、IPSecを用いたVPNは一般的なものとなります。企業にとって、これら複雑化したネットワークでソリューションをいかに実現できるかは大きな課題です。 さらに、フレームリレーやATM、専用線などで構築されていた、地域的に分散した本社や支店などを結ぶ広域ネットワークも、IP-VPNと広域イーサネットの登場で大きく変わろうとしています。IP-VPNは、通信キャリアがインターネットとは別にVPN専用のネットワークを構築し、MPLS技術を用い企業ネットワークを仮想VPNとして収容したものです。その最大のメリットは回線利用と管理に掛かるコスト削減です。マネージドサービスに見られるように、ユーザー側のネットワーク管理のアウトソースをセットにした提供形態も増えてきています。さらに最近では単なる本支店間接続にとどまらず、Mbps以上クラスのWAN接続速度や、QoSの通信制御サービスが提供されていることを利用して、前述のような音声データ統合ネットワークとしてIP-VPN+広域イーサを利用する例も登場しています。 もちろん、こうした広域ネットワークの機能やセキュリティの進化は、BtoBに代表される企業間連携を促進させるプラットフォームにもなるでしょう。
リモートアクセスを行う場合に最も重要なことの1つとして、セキュアな通信環境を確保することです。以前は、ファイアウォールによって外部からの不正侵入を防ぐことでセキュリティは確保できるという認識がありました。ところが最近では、社内関係者の不正アクセスや、ファイアウォールを通過してきた攻撃に対する二次防衛、ウイルスなどの上位層を介した攻撃、スパムやDDoSのようにトラフィックを浪費し、業務に支障をきたすような攻撃など、問題が多様化してきています。管理者に求められるのは、その場しのぎのセキュリティ対策ではなく、これら全体を見通した総合的なセキュリティ対策です。 そのためには、ファイアウォールはもちろんのこと、IDS(Intrusion Detection System)にウイルス/スパムフィルタ、内部ユーザー向けの認証機構やアクセスコントロール(IEEE 802.1x)、URLフィルタなどを運用する必要があります。さらに、WindowsやサーバOS、アプリケーションなどへの定期的なパッチの適用も必須です。企業やキャリアにとってこれらを運用することのポイントは、いかに統合的に管理できて、トータルのオペレーションコストをコストを抑えるかにあります。シスコのIOS Securityルータには、セキュリティを統合的に扱う機能が備わっており、高度なセキュリティ機能を実現しつつ、オペレーションコストを低く抑えるというニーズに応えることができます。
ネットワーク技術は時代の要請を受けつつ、ときには新たな需要を喚起して、進化を続けています。ネットワーク業界のリーディングカンパニーであるシスコシステムズは、こうしたネットワーク技術の進化を「生産性向上を実現するビジネスプロセスの変革を、実現するためのもの」と位置付けています。 生産性を向上させるビジネスプロセスの変革は、単に新技術を導入するだけでは起こりえません。いくつもの最新技術を1つのソリューションに組み上げ、さらに複雑さを管理して運用コストの増大を抑えることが必要です。これはシスコシステムズが提供する製品に貫かれたポリシーでもあります。シスコシステムズの製品が提供しているのは最新技術に対応した機能の集合体ではなく、生産性の向上という確固としたビジョンに基づくソリューションのビルディングブロックなのだといえるでしょう。
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