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@IT総合トップ > @IT Special PR:Windows環境のデータベース選びを見直してみよう
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その選択って、本当に正しいの?

Windows環境のデータベース選びを
見直してみよう



Windows環境で中小規模のシステムを構築する際、どのような基準でデータベースを選んでいるだろうか。安易に“WindowsだからSQL Server”と決めてしまって大丈夫? お客さまの選択肢を広げるのもエンジニアの責務。そこでOracleデータベースのSE/SE Oneに注目したい。

 Linuxが徐々に浸透しているとはいえ、サーバOS市場におけるWindowsの存在感は大きく、特に中堅・中小企業では圧倒的なシェアを持つ。基幹システムにUNIX系OSを使うことが多い大企業でも、部門システムはWindowsを標準プラットフォームとしているところが多い。

 そうしたWindows環境で中小規模システムを構築する場合、データベースはSQL Serverの“普及版”(Standard/Workgroup/Express)を選ぶのが一般的である。高い機能性や性能を必要とせず、コストと開発のしやすさが選択ポイントとなれば、無難な判断かもしれない。

 ただ、中小規模システムであっても、そんな安易にデータベースを決めてよいのだろうか。お客さまの立場に立って最低限、別の選択肢と十分な比較検討をしたうえで、総合的により良いものを提案するべきだろう。それがプロの仕事というものだ。

 SQL Serverと比較検討するデータベースといえば、真っ先に思い当たるのはOracleデータベースだろう。UNIX環境でデファクト・スタンダードなOracleデータベースにとってWindows環境は“アウェー”かといえば、決してそんなことはない。

最小構成なら10万円を切るSE One、プラス“減税”特典付き

 Oracleデータベースはいわずと知れた、大規模システムで多用されるハイエンドなデータベースだ。そうした環境で使われるOracleデータベースのEnterprise Edition(以下、EE)は、Processorライセンス(注1)が標準価格500万円(Named User Plusライセンス(注2)なら10万円)。これに比例してオプション機能のライセンス料もなかなか高価である。そのイメージがあまりに強いせいで、「Oracleデータベース=高コスト」と見られがちだが、実際はエディションによって全然違う。

注1:Processorライセンス
使用するサーバのプロセッサ数によるライセンス。アクセスするユーザー数には制限なし。

注2:Named User Plusライセンス
アクセスする特定のユーザー個人の人数によるライセンス。

 Oracleデータベースには、EEのほかに、Standard Edition(以下、SE)、Standard Edition One(以下、SE One)という2つのエディションがある。ざっくばらんにいえば、SE/SE Oneは、同じOracleデータベースとは思えないほど安い。

 SEはProcessorライセンスが187万5000円、SE Oneに至っては62万4400万円である。接続ユーザーが少なく、Named User Plusライセンスを利用するなら、SEは最小5ユーザーで18万7500円、SE Oneは9万3000円と10万円を切る。つまり、コストを重視するお客さまに提案するシステム案件なら、Oracle Database SE/SE OneとSQL Serverの普及版を同じ“土俵”で比較検討するべきなのだ。

 なお、SE/SE OneともEEと同様に“Oracle Database 10g Release 2”において、IT製品に対するセキュリティ評価の国際標準「ISO/IEC 15408」を取得済み。同認証を要件とする「情報基盤強化税制」(注3)の対象製品だ。SE/SE Oneとその上で稼働するアプリケーション(注4)は減税対象となる(取得額の7%が法人税より控除される)。同税制を適用すると、SE/SE Oneの実質コストはさらに下がる。これは、SQL Server普及版にないメリットである(図1)。

図1 ISO 15408認証取得しているOracleデータベースの減税効果

製品の購入価格(例)
124万8800円 Oracle Database Standard Edition One、2 Processor
249万7600円 Oracle Application Server Standard Edition One、4 Processor
----------------
+) 374万6400円 (投資金額合計)

税額控除額:26万2248円
計算式    
374万6400円(投資金額合計)×70%=262万2480円(基準取得金額)
262万2480円×10%(税額控除率)=26万2248円

参考情報:情報基盤強化税制の活用

注3:情報基盤強化税制

現行制度の適用期間は2006年4月~2008年3月だが、2008年4月以降も2年延長される見通し。

注4:データベースと同時設置が条件となる。パッケージのほか、スクラッチ開発(無形固定資産)でも適用可能。

 

SE/SE Oneの基本機能とパフォーマンスはEEと同じ

 先ほど「同じOracleデータベースとは思えない」と述べたが、SE/SE OneともEEと同じバイナリで提供される。対応CPU数、利用可能な機能に差があるだけで、データベースとしての基本機能と性能は同じである。

 各エディションの違いは、日本オラクルがサイト上で分かりやすくまとめているが、対応CPU数でいえば、EEが無制限なのに対し、SEは最大4ソケット、SE Oneが最大2ソケット。EEとSE/SE Oneは、データ保護、セキュリティなどの付加機能の面で差はあるが、管理性、アプリケーション開発ではほとんど差がない。逆にEEではオプションのクラスタリング機能「Oracle Real Application Clusters(以下、Oracle RAC)」が、SEでは標準提供される。

 最近はマルチコア化により、同一ソケットCPU当たりの処理性能が上がっており、対応CPU数に制限のあるSE/SE Oneでも、ハードウェア次第でかなりの規模のデータベースを運用できる。加えて、データベースに高度な付加機能を必要とするミッションクリティカルなシステムは限られており、EEでなくともSE/SE Oneで間に合うケースは意外にある。特にWindows環境の中小規模システムに求められる要件を考えてみれば、SE/SE Oneが使えるケースはかなり多いはずだ。少なくともSQL Serverの普及版が適用できる領域なら、まず問題ないといえる。

参考情報:Oracleデータベースの最適なエディションを選ぶ


SE OneでAccessを“カンタン”にOracleへ移行

 Windows環境でSQL Serverが選ばれる理由は、データベースとしての機能性や性能だけではなく、アプリケーションの開発のしやすさもあるようだが、その面でもOracleデータベースのSE/SE Oneは引けをとらない。

 例えば、Windows環境で小規模データベースを構築するパターンとしてよくあるのが、Accessで作り込んでいるデータベースの移行だ。ファイルサーバで共有化しているAccessデータベースは、データ処理が遅く、データ整合性の保持、情報統制、メンテナンスが難しいなどの課題がある。

 そうしたAccessデータベースも「Oracle Migration Workbench」という無償提供される移行支援ツールを利用すれば、Oracleへ簡単にデータを移し替えられる。スキーマ情報、データベース構造の取得、データ移行という一連のプロセスをウイザードに従って実行し、Accessで作成したアプリケーション(フォーム・レポート)も、そのままOracleデータベースに接続して継続使用できる。これならOracleエンジニアでなくてもハードルは高くないだろう(図2)。

図2 Oracle Migration Workbench for AccessのCaptureウイザード。指示に従い、ソースとなるAccess DBの構造情報を抽出する。

参考情報:Oracle Migration Workbench

 こうした小規模データベースこそ、Oracle Database SE Oneが最適である。Accessを利用していたデータベースなら一般にデータ量、接続ユーザー数は少ないから、最大2ソケットのCPUに対応するSE Oneで十分間に合う。Accessデータベースをファイルサーバに格納していたなら、その既存マシンにSE Oneを組み込み、データベースサーバとすればよい。つまり、既存リソースをそのまま活用し、接続ユーザーが5人以内なら10万円以下のコストでAccessをOracleデータベースへ移行できるのだ。

 さらに一歩進んで、「Oracle Application Express(旧:Oracle HTML DB)」を利用してAccessアプリケーションをWeb化する手もある。Oracle Application Expressは、データベースや開発言語に関する高度な知識のないサーバ管理者でも、簡単にWebアプリケーションを開発・実行できる統合環境だ。ユーザーはウイザードに従うだけで、設定フィールドにチェックボックス、選択リストなどのコントロールを設定したフォームを作成でき、クエリやグラフ機能を実装したレポート作成も容易である。Excelなど既存のスプレッドシートにため込んだデータをドラッグ&ドロップで取り込む機能も搭載し、Web開発の経験が少なくても使いこなせる(図3)。

図3 Oracle Application Expressの“SQLワークショップ”画面。データベースオブジェクト、SQLスクリプトの編集を行う。

参考情報:Oracle Application Express

 このようにAccessからの移行という小規模なシステム案件(その半面、作業は繁雑)でも、Oracle製品はデータベース選定の選択肢に入ってくる。

SE RACでシステムを“無停止”化

 さらに本格的なデータベースの構築であれば、最大4ソケットのCPUに対応するOracle Database SEがふさわしいだろう。SEの魅力は前述したとおり、EEではオプションとなるOracle RACが標準提供されること。EEにOracle RACを付加する場合、本体とオプションのCPUライセンス合計は750万円になるが、SEでは本体CPUライセンスの187万5000円のみで、ライセンスコストは4分の1になる。

 ECサイトなどサービスを停止できないシステムでは、データベースの障害対策に「クラスタシステム」は不可欠だが、初期投資コストが高く導入に慎重とならざるを得ない。そこで注目されているのが、SE版のOracle RACである“SE RAC”だ。クラスタシステムとして対応CPU数が最大4ソケット(注5)に制限されるが(2ノードなら1ノードは最大2ソケット)、その範囲内では大規模システムに導入されている“EE RAC”と同じ効用が得られる。

参考情報:
Oracle Real Application Clusters for Standard Edition(SE RAC)

注5:
x86互換CPUプラットフォームのWindows、Linux、Solaris、またはApple Mac OS。そのほかの場合には2ソケットまで。

 SE RACの場合、ハードウェアベンダがWindowsをはじめとする各サーバOS、Oracle Database SE、サーバマシン、ストレージ装置、スイッチ、バックアップ装置などを動作検証のもとに組み合わせた導入パッケージを提供している。現在Windowsプラットフォーム向けに、デル、日本IBM、日本HP、日立製作所が提供しており、例えば、デルの導入パッケージの価格は490万円~になっている。

 多くのコンポーネントから成り立つクラスタシステムを構築するうえで厄介なのは、コンポーネント間の相性を見極めること。ただ中規模システムの場合、ディベロッパも動作検証にさほど工数をかけられない。ソフト、ハードを一体的に提供してくれる導入パッケージがあるのは有り難い。Windows環境で利用可能なクラスタソリューションは数多くあるが、こうした導入パッケージが複数ベンダから提供されているのは珍しいだろう。

 実際、SE RACを活用する中堅・中小企業は増えている。保険商品比較サイトや携帯コンテンツ配信サイトなど、Webビジネスを手掛け、止められないシステムを持つ企業での導入が目立つ。また、従来なら大規模システムとして構築される24時間365日稼働の倉庫管理システムに、コストパフォーマンスの高いSE RACが導入された事例もある。

参考情報:
SE RAC導入事例1
SE RAC導入事例2
SE RAC導入事例3

 “無停止”に近い可用性を実現するには、従来なら数千万円のクラスタソリューションを採用するしかなかった。それがSE RACにより、それほどコストをかけずとも高度なクラスタシステムを組めるようになっている。

◇

 以上、OracleデータベースのSE/SE Oneについて、主にコストメリットの面から説明してきた。Windows環境でコスト重視のシステム構築を手掛けることが多いなら一度、じっくりと時間をかけ、さまざまな角度からデータベースを比較検討してみてはどうだろうか。

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提供:日本オラクル株式会社
企画:アイティメディア 営業局
制作:@IT編集局
掲載内容有効期限:2007年4月18日

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Oracle Database SE/SE One参考リンク
情報基盤強化税制の活用
Oracle Databaseの最適なエディションを選ぶ
Oracle Migration Workbench
Oracle Application Express
Oracle Real Application Clusters for Standard Edition(SE RAC)
SE RAC導入事例

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