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.NET開発者なら知っておきたい .NET×Oracle開発がサクサクはかどる OTN Japanの正しい歩き方 |
Oracle Technology Network Japan(以下、OTN Japan)は、Oracle データベースに関する技術情報が幅広く提供され、さまざま技術者支援サービスが用意されているWebサイトだ。.NET環境に特化したコンテンツも用意されており、オラクル製品を使っている方はもちろん、オラクル製品の導入を検討している人にとっても有益な情報が満載されている。
.NET開発……Oracleデータベースの接続で悩んだらまずはOTN Japanへ
.NET環境で開発しているエンジニアにとっては、MSDNなどのインターネット上の情報源は非常に貴重なものとなる。有用な技術情報やリソースを入手することができるだけでなく、フォーラムなどを活用することで身近な問題やトラブルを解決する手段としても利用できるからだ。
MicrosoftがMSDNを提供しているのと同じように、オラクルもソフトウェア開発ベンダの立場からOTN Japanを運営し、幅広い情報をユーザーに提供している。最新の技術文書や製品情報を入手できるので、まずは一度OTN Japanにアクセスして、オラクルの.NETへの取り組みや製品に関する情報を閲覧してみよう。
なお、会員に登録しなくても技術情報やサンプルコードを入手できるが、無料の会員登録をしておくと、開発に役立つソフトウェアの入手や、掲示板の書き込みなどができるようになるので、ぜひ会員登録しておくことをお勧めする。
初めてOTN Japanにアクセスする場合は、まず画面右下の各種ガイドラインを閲覧し、情報のありかや使い方を確認しておこう。会員登録する場合は、右上の「お客様情報の登録・更新はこちら」から「新規プロファイル登録」を選択して必要な情報を入力していくだけだ。
.NETの情報なら.NET Developer Centerにお任せ
OTN Japanでは、左側のメニューから「製品情報」「テクノロジーセンター」「技術者支援サービス」「コミュニティ」の各カテゴリにアクセスできる。また、上部には「ダウンロード」「マニュアル」「掲示板」「技術コラム」「サンプルコード」「トレーニング」「Software Kit」「ユーザー別」という目的別のメニューも用意されているので、情報を探しやすい構造となっている。
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図1 左にカテゴリ別、上に目的別のメニューが用意され、情報を探しやすい OTN Japan。初めての方は、「お客様情報の登録・更新はこちら」から 無料会員登録しておこう |
.NET開発者であれば、やはり「テクノロジーセンター」の「.NET」からアクセスできる「.NET Developer Center」が気になるところだろう。ここでは、オラクルの.NETに関する取り組みを示した資料をはじめ、各種デモやツール、サンプルコードなどが提供されている。一部のサンプルコードを除き、ほとんどのコンテンツが日本語なのもうれしい限りだ。
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図2 .NET開発者が情報を入手するなら「.NET Developer Center」にアクセスしよう。.NET上でOracleデータベースを利用するためのさまざまな情報を入手できる |
専用チャネルならではの技術情報を入手
.NETアプリケーション開発者はMSDNから情報収集することが多いだろうが、例えば、.NETアプリケーションからOracleデータベースへの接続方法について調べるといった場合に、MSDN内からすぐに情報が見つからず、苦労した方も多いのではないだろうか。
OTN Japanでは、.NET開発エンジニアのための専用チャネルである.NET Developer Centerを提供しており、.NET環境でのOracleデータベースの取り扱いについての技術ドキュメントなどの情報がここからすべてたどれるようになっている。 むろん、.NET環境以外にも、Java、Linuxなど、開発プラットホームごとに専用チャネルが設けられており、ほかの環境と同様に..NET開発者も強力にサポートしようというオラクルの考えがうかがえる。
.NETに対するオラクルの戦略に関しては、「技術資料」に「Oracleの.NET環境サポートと戦略概要」(PDF)というドキュメントが提供されているので、一度目を通しておくと良いだろう。
また、これから.NET環境でOracleデータベースを利用しようと考えているユーザーなら、同じく「技術資料」の「Oracleデータベースを利用したMicrosoft .NET開発 ― 基礎編」および「応用編」(いずれもPDF)などのコンテンツが役に立つ。「Windowsおよび.NETプラットホーム上のOracleデータベースに関するFAQ」などの資料も、データベースの開発元が運営するOTN Japanならではのコンテンツだ。
上級者だけでなく、初級者にも役に立つ情報が満載
また、OTN Japanでは、Oracleデータベースや.NET環境に精通したユーザーだけでなく、これから開発を始めようと考えているユーザーに対する情報が充実していることも特筆すべき点だ。例えば、MSDNの場合、各テクノロジーのラーニング体系や学習フローが提供されているが、習得レベル別というわけではないので、トップページから初級者向けのコンテンツにたどり着くのは難しい。
しかし、OTN Japanの場合は、.NET Developer Centerにアクセスして「How to Learn」を参照しながら、直接自分のレベルに合わせた学習や資料の閲覧ができるようになっている。また、上部のメニューの「技術コラム」から「初心者向け講座」や「意外と簡単!?」シリーズなどを選択することも可能だ。
例えば、.NET環境でOracleデータベースの利用を検討しているのであれば、.NET Developer Centerの「リンク」から、または「技術コラム」の「意外と簡単!?」シリーズからアクセスできる「意外と簡単!? .NETでOracle」というコンテンツが役に立つ。これは、.NET環境でのオラクルの利用方法をオラクルの技術者がケースごとに図解入りで解説しているコンテンツで、サンプルアプリケーションなども提供されているので、確かめながら学習していくことが可能だろう。
無償配布されているODP.NETを利用してみよう
OTN Japanの.NET Developer Centerからは、「Oracle Data Provider for .NET」(以下、ODP.NET)を無償ダウンロードして利用することが可能だ。このツールは、.NET環境からOracle データベースへのデータ接続を提供するミドルウェアで、ODBC.NETやOLE DB.NETのような接続ブリッジを経由せずにネイティブ設計を採用することで、効率的なデータアクセスを実現するものだ。
さらに、ODP.NETのほか、Visual Studio .NET上でOracleアプリケーションを開発する際に必要な「Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET」(以下、ODT)や、「Oracle Providers for ASP.NET」、「Oracle Database Extensions for .NET」など、.NET開発環境向けの各種ツールをセットにした「Oracle Data Access Components」も提供されているので、ぜひダウンロードしてみてほしい。
このほか、.NET Developer Centerには、「技術資料」としてODTのインストール手順や機能概要が提供され、操作概要を逐次紹介するJavaアニメーション(Viewlet)動画も用意されているほか、.NETアプリケーションの構築方法も示されている。
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図3 動画でODTの操作方法を解説するコンテンツも用意されている |
また、前述の「Oracle データベースを利用したMicrosoft .NET開発―応用編」では、LOB(Large Object)型などのOracleデータベースネイティブなデータ型のODP.NETでの扱い方が分かるサンプルコードや、.NET型に変換する際に問題になりやすい、NUMBER型などのバイト長が異なるデータ型同士を安全にマッピングするSafe Type Mapping機能のサンプルコードも紹介されている。また、ODP.NET XMLのサンプルコードや機能概要も確認できる。
これらは、今後ODTやODP.NETを使って.NET上でOracleアプリケーションを構築しようと考えているユーザーにとって有用な情報となることは間違いないだろう。
OTN Japanには、このODP.NETをベースとしたサンプルコードや、実際の構築方法を解説する「How To資料」も満載されている。「ODP.NETを使用したOracleデータベースへの接続」などの基本的なHow To資料はもちろん、それ以外にも開発に役立つサンプルコードを入手できる。メニューバーから[サンプルコード]を選択し、遷移先ページの「サンプルアプリケーション by テクノロジー:」セレクトボックスから「.NET」を選択すれば、すぐに見つかるはずだ。
このほか、OTN Japanでは、機能の解説ドキュメントなども随時公開されている。
例えば、Oracle Database 10g R2で追加されたデータベース変更通知機能に対応したHow To資料「データベース変更通知機能の概要とサンプル」が提供されているように、製品の機能向上や新機能に対応したコンテンツもアップデートされているので、定期的にアクセスするようにしておきたい。
掲示板を利用してさまざまな知識を身に付けよう
開発者にとって頼りになる情報を入手できるのは、同じテクノロジーを利用している者同士が集まるフォーラムや掲示板だ。テクノロジーに関する疑問や環境の違いによるトラブルなどを解決する手段として掲示板はよく利用され、お互いの知識を共有しながらともに学習できる場となっている。
もちろんOTN Japanにも掲示板が用意されており、製品やテクノロジーに分けられた各部屋で活発な論議が展開されている。掲示板には、OTN Japan上部メニュー「掲示板」からアクセスでき、.NET開発者専用の「.NETの部屋」も用意されている。
MSDNでもフォーラムやコミュニティが提供されているが、あくまでMicrosoftのテクノロジーをベースとしてカテゴリが分けられているので、Oracleデータベースについての議論専用というわけではない。
Oracleデータベースをバックエンドデータベースとした.NETアプリケーションを開発しているなら、.NET全般に関する投稿はMSDNで行い、データベース回りに関する投稿はOTN Japanで行うというように使い分けていくと、効率的に問題や疑問の解決につながるだろう。もちろん、オラクル製品に関する投稿やネットワーク/プログラミング技術に関しても、OTN Japanのそれぞれのカテゴリに投稿していくことができる。
また、掲示板には「ビギナー」というカテゴリも設けられている。このカテゴリでは、初心者が質問しやすいように設置された「初心者の部屋」、雑談用の「OTNカフェ」、認定資格であるORACLE MASTER取得に関する情報交換の場である「ORACLE MASTERの部屋」などがあるので、興味がある方はのぞいてみよう。掲示板だけでなく、左側のメニューから「TechBlastメールマガジン」を選択すれば、技術情報や最新情報をいち早く入手できるメールマガジンを購読できる。
ちょっとした疑問はすぐ解決できる技術者支援サービス
OTN Japanの左側のメニューからアクセスできる技術者支援サービスには、さまざまな情報を検索するサービスや用語集などが用意されている。開発中にエラーメッセージが発生した場合は「Oracleエラーメッセージ検索」を利用すれば、マニュアルなどを参照するよりも素早くエラーの原因を調べることができるだろう。
また、SQL構文を探したいときには「SQL構文検索」、OTN Japanに掲載されている「データベース・リファレンス」の内容を検索する場合は「リファレンス検索」、サポート技術情報からヒントを得たい場合は「ナレッジベース検索」などを利用できる。
さらに、テーブルやインデックスのサイズを自動的に算出できる「領域サイズ見積もり」などの便利なサービスも用意されているので、設計から開発に至るまでの各フェーズで、素早い問題解決が可能となり、また、有益な情報を入手できるだろう。
なお、ここで挙げた技術者支援サービスは会員向けサービスのため、ぜひ無料の会員登録をしておきたい。
開発者にとって、役立つ情報を入手する手段は多ければ多いほど良い。そのぶん、問題に対処するスピードが上がり、作業を柔軟に実行するための手掛かりを得ることもできる。本稿を読みながらOTN Japanを閲覧した方なら、情報にアクセスしやすいインターフェイスが使われていることや、さまざまな技術情報が掲載されていることに気付いてもらえたと思う。
オラクル製品を利用している人や導入を検討している人はもちろん、まだ利用していない方も、情報収集の1つの手段としてOTN Japanに会員登録しておくことをお勧めしたい。常に最新の技術情報を入手できるWebサイトとしてブックマークしておこう。
提供:日本オラクル株式会社
企画:アイティメディア 営業本部
制作:@IT 編集部
掲載内容有効期限:2008年5月31日

Database News5/29 19:34 更新
参考リンク |
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