Oracle DB専用バックアップマシンが解決する汎用的なバックアップ手法の根本的な問題点とは?24時間365日稼働システムのバックアップも万全に(1/3 ページ)

24時間365日稼働のシステムが当たり前となった今日、重要なデータ資産のバックアップをどう取るかが大きな課題となっている。オラクルは今年、この課題の解となるソリューションの提供を開始する。Oracle Databaseのために作られた専用バックアップマシン「Oracle Database Backup Logging Recovery Appliance」がそれだ。[運用管理効率化][プライベートクラウド/データベース統合][Engineered System]

» 2014年08月20日 07時00分 公開
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お知らせ

 本記事で紹介している「Oracle Database Backup Logging Recovery Appliance」は、2014年9月に「Zero Data Loss Recovery Appliance」へと名称が変更されました。最新情報については、こちらの記事をご覧ください。


もはや汎用のバックアップソリューションでは、データベースのバックアップ要件は満たせない

米オラクル プロダクトマネジメント担当 バイスプレジデントのティムシェトラー氏

 「データベースに蓄積されるデータの量は年々、増大しており、ビジネスのグローバル化などに伴って多くのシステムが24時間365日稼働を前提とするようになりました。それに伴い、データベース基盤のパフォーマンスや可用性は大きく向上しましたが、まだ追随できていない要素があります。それは『バックアップ』です」──こう指摘するのは、日本オラクルが2014年7月に都内で開催したイベント「Oracle DBaaS & Big Data Summit」の特別講演で壇上に立った米オラクル プロダクトマネジメント担当 バイスプレジデントのティムシェトラー氏だ。氏は、この問題の解決策として、昨年開催されたOracle Open World 2013で発表されたバックアップ専用Engineered Systems「Oracle Database Backup Logging Recovery Appliance(Oracle DBLRA)」を紹介した。シェトラー氏の特別講演の内容を基に、Oracle DBLRAの詳細を説明する。

 シェトラー氏によれば、今日提供されている汎用的なバックアップソリューションの根本的な問題点は、その多くがファイルシステム上のデータを前提にした設計に基づいていることにある。そのため、これをデータベースに適用することで、次のようなリスクや問題が生じているという。

データ損失のリスク データベースの保護が不十分である

長時間のバックアップウィンドウ バックアップに多くの時間がかかるため、定期的に長時間のダウンタイムが発生する

エンドツーエンドで把握しにくい データの保護状態が不明瞭である

クラウド用のアーキテクチャではない データ量の増加に合わせて拡張することができない

 このうち、1つ目のデータ損失のリスクに関して、シェトラー氏は次のように指摘する。

 「多くの企業が採用しているバックアップ運用は、週次でフルバックアップを行い、日次で差分バックアップを取るというものでしょう。これでは、もしバックアップを実行する直前に障害が発生した場合、既存のバックアップデータは1日前のものであるため、多数のトランザクションが失われる結果となります。企業経営から見れば、これは“金銭の喪失”に当たると言っても過言ではありません」

 また、多くのシステムが24時間365日稼働を前提とするようになり、バックアップのための時間を確保するのが難しくなっていることも問題だとシェトラー氏は続ける。

 「システムが日中しか稼働していなかった時代には、夜間に十分な時間がありました。その空き時間を利用してバックアップや各種のバッチ処理が行えたわけですが、そうした時代はすでに過ぎ去っています。中には、1日に数十分から数分程度しかバックアップの時間を確保できないという切迫した状況に追い込まれているシステムもあるのではないでしょうか」(シェトラー氏)

拡張性の低さも、既存のバックアップソリューションの大きな問題点

 バックアップデータの保護状態が明確でないことも大きな問題だ。そもそも、ファイルベースでバックアップを取る多くのソリューションでは、データベースのデータが確実にバックアップされているかどうかが、リストアするまで分からないというのが実情である。重要なデータをバックアップしているのに、これではあまりにも心許ない。

 そして、シェトラー氏が「クラウド用のアーキテクチャではない」という言葉で指摘したのは、既存のバックアップソリューションの拡張性の低さだ。新たなシステム、新たなデータベースを導入すれば当然、バックアップ環境でも対応が必要になる。クラウドでサーバーをスケールアップするように、バックアップ環境側もシステムの追加やデータ量の増大に柔軟に対応できてほしいところだが、実際にはバックアップシステムのリプレース、あるいは新たなバックアップ製品の追加で対応するケースが大半である。システムのリプレースは大きなコスト負担につながり、追加製品の導入はバックアップ環境の複雑化を招く。このような拡張性の低さも、現状のバックアップソリューションに潜む大きな問題点であり、リスクでもあるというわけだ。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2014年9月19日

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