「オールフラッシュ、インメモリなど、Oracle Exadata X5の新機能は本当に使えるのか、どう使うのか?」──全ての疑問に答える製品開発と営業の担当が本音で議論(1/3 ページ)

日本オラクルが2015年1月にリリースした「Oracle Exadata X5」では、オールフラッシュストレージをはじめ、さらなる機能強化が図られた。そこで企業が気になるのは、「それらの機能は本当に使えるのか、どう使うのか」ということだろう。そんな疑問に率直に答えるQ&Aセッションが実施された。[クラウド][高可用性/災害対策][運用管理効率化][Oracle Exadata][Oracle Database 12c][In-Memory Option]

» 2015年03月03日 07時00分 公開
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Oracle Exadata X5のここが知りたい! ユーザーの疑問にスペシャリストが"本音"で答えた

 日本オラクルは2015年2月、国内ユーザー企業のIT部門マネジャーなどを対象にしたセミナー「Oracle Database Leaders Club」を開催。同セミナーでは、先ごろリリースされたデータベースマシンの新版「Oracle Exadata X5」の詳細や活用事例が紹介された他、「ここが知りたい、“Oracle Exadata X5”」と題したセッションも実施された。

 これは、Oracle Exadata X5について多くのユーザーが抱くであろう疑問に対し、日本オラクルのスペシャリストが一問一答形式で答えていくというQ&Aセッションである。回答者として登壇したのは、Oracle DatabaseとOracle Exadataに精通する日本オラクルの田子得哉氏(データベース事業統括 製品戦略統括本部 データベースエンジニアリング本部 本部長)だ。また、ユーザー企業に代わって田子氏に質問する役回りを日本オラクルの人見尊志氏(データベース事業統括 製品戦略統括本部 営業推進本部 本部長)が務めた。両氏による忌憚(きたん)のないディスカッションでは、Oracle Exadata X5に対する技術者や営業担当者の本音も飛び出し、参加者を沸かせた。以下、セッションの要旨を一問一答形式で紹介する。

Oracle Exadata X5のオールフラッシュストレージは他社製品とどこが違う?

日本オラクル データベース事業統括 製品戦略統括本部 データベースエンジニアリング本部 本部長の田子得哉氏

人見氏(以下、敬称略) Oracle Exadata X5の売りの一つはオールフラッシュストレージのサポートですが、これって実際のところ、どうなのですか。オールフラッシュで劇的に性能が向上するのでしょうか?

田子氏(以下、敬称略) そこは大いに気になるところですよね。実際、「オールフラッシュストレージをサポートしたことで、Oracle Exadataではデータベースチューニングが一切不要になるのでは」といった期待をお持ちの方もいらっしゃるようです。

 確かに、フラッシュストレージは高速です。ただし、アクセスのレイテンシ(遅延)は10ナノ秒程度。DRAMメモリは1ナノ秒ですから、フラッシュストレージのアクセススピードはDRAMよりも1桁遅いわけです。Oracle Exadataの場合、スケールアウト構成によるI/Oの分散で高速化を図っていますが、やはりフラッシュストレージは巨大なメモリというよりも、「超高速な補助記憶装置」と捉えていただくのが賢明でしょう。

人見 その点では、フラッシュストレージをサポートした他社のシステムもOracle Exadataも、変わりはないということでしょうか?

田子 そうとも言えますが、エンジニアドシステムであるOracle Exadataは、全体のバランスの良さが他のシステムとは全く違います。例えば、次の図をご覧ください。

 これは、汎用ハードウエアを個別に導入して組み立てたシステム(図の上段「An Unbalanced Configuration」)とOracle Exadataのデータストリーム(図の下段)のバランスの違いを示したものです。

 この図からも分かる通り、システム全体のデータスループットを考えた場合、ストレージのディスクをいくら高速にしても、ディスクコントローラーが大量のデータストリームをさばき切れなければ、まったく意味を成しません。

 例えば、Oracle Exadata X5の場合、オールフラッシュストレージのサポートと併せて、最大32GB/秒のデータスループットを実現するNVMeドライバーをベースにしたコントローラーを採用しています。そのため、オールフラッシュストレージで発生する大量のデータストリーム(20GB/秒を超えるようなストリーム)をスムーズに流せるわけです。

 一般的なRAIDコントローラーでは、1桁GB/秒程度のスループットが限界です。そのようなコントローラーを使ったシステムでは、たとえOracle Exadata X5のオールフラッシュストレージと同性能のフラッシュディスクを接続したところで、Oracle Exadata X5と同等のデータスループットは望めません。

 Oracle Exadataは、特殊なハードウエアを使ったシステムではありません。しかし、絶妙なバランスの中で最高のスループットを発揮できるように最適化されています。そこにOracle Exadataの優位性があるのです。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年4月2日

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