VOYAGE GROUPが400万会員のデータベースをわずか2カ月で移行し、大幅な性能向上を実現できた理由400万会員のDB基盤を2カ月で刷新、ポイントは?(2/2 ページ)

» 2015年04月09日 07時00分 公開
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移行によってIOPSが約60%向上。新機能の追加開発も容易に

 リプレースによる効果を、加藤氏は次のように語る。

 「Oracle Database Appliance X4-2では、入出力性能の指標の一つであるIOPS(Input/Output Per Second)がOracle Database Appliance V1に比べて約60%向上しています」

 新規会員獲得キャンペーンに伴うアクセス増を難なく乗り切れたことで、ビジネスにも貢献できた。定性的な効果として駒崎氏が挙げるのは、データベースの性能を気にすることなく、業務システムに新機能を追加できるようになったことだ。本稼働開始後のトラブルも皆無で、VOYAGE GROUPはリプレースの成果に十二分に満足している。

 さらに、同時に導入したOracle Diagnostic Packによって、データベースの稼働状況が把握しやすくなった。「データベース管理者だけでなく、開発者からも稼働状況をチェックできるようになりました」と駒崎氏。データベースの状態を事前に調べておけば、業務システムに新機能を追加する際も誤った設計を回避できるわけだ。

 オープンソースで業務システムを構築しているからこそ、性能と安定性が求められる部分には信頼できる製品を使いたい――環境変化への対応におけるスピード感が重視されるWeb系企業でも、わずかな期間で導入/構築でき、価格性能比が高いOracle Database Applianceは魅力的なソリューションとなっている。

オラクル公認パートナーが語る「導入のツボ」(アシスト)

アプライアンスへの思いを胸にOracle Database Applianceを拡販中、Oracle Exadataへのアップセルにも注力

アシスト データベース技術本部 技術統括部 技術1部の高嶋洋平氏

 長きにわたりオラクル製品を取り扱ってきたアシストは、システム導入支援に絡め、オラクルの保守サポート「My Oracle Support」をベースにした情報提供サービスに注力する一方、アプライアンス製品にも以前から熱い思いを抱いてきた。2007年にはOracle Databaseを搭載した独自のアプライアンス製品「DODAI」をリリース。2012年にOracle Database Applianceの国内販売が始まると、ただちに取り扱いを開始したという。

 VOYAGE GROUPのポイントサイト「ECナビ」についても、アシストは当初からデータベース周りを担当。サーバー+ストレージの当初の構成から始まり、入出力性能の向上を目指したOracle Database Appliance V1、新規会員獲得キャンペーンへの対応をきっかけとするOracle Database Appliance X4-2へのリプレースと構築支援を続けてきた。

アシスト データベース技術本部 技術統括部 技術1部の河西大樹氏

 「CPU増設を含む複数の選択肢をご提案したところ、最新のOracle Database Appliance X4-2のご発注をいただきました」と振り返るのは営業担当の池田修氏。Oracle Database Applianceにおいて多数の販売実績がある同社としては、2カ月という短納期もそれほど気にならなかったという。

 リプレースに当たっては、まずデータベース簡易診断を実施。「当社のPerformance Insightを使うことにより、リプレース後のデータベース入出力性能を正確に予測できました」と技術担当の高嶋洋平氏は話す。

アシスト 情報基盤事業部 営業統括部 営業2部の池田修氏

 最大の難関は、ポイントデータベースの移行だった。データ移行のために許されたシステム停止時間は、わずか3時間。移行作業を担当した河西大樹氏は、「データベース容量は約3TBありましたので、前日のバックアップデータをRMANでリストアした後、当日の差分を更新するという方法を採りました」と語る。

 急成長が続くWeb系のビジネスでは、今後もデータ量やアクセス数が爆発的なスピードで増大し続けることが予想される。VOYAGE GROUPでも将来的にはOracle Database Applianceでの対応が限界点に達することが考えられるため、高速かつ大容量なOracle Exadataの提案も続けていきたいと池田氏は話す。


企業PROFILE

株式会社VOYAGE GROUP

業種 情報/通信業

従業員数 340名(2014年6月末)

資本金 9億2462万円

売上高 約150億4600万円(第16期:2014年9月末)

:主な事業内容 メディア事業とアドテクノロジー事業を主力事業とする事業開発会社。メディア事業の中核として、会員数400万人を超えるポイントサイト「ECナビ」を運営中。ネットショッピング、アンケート、会員登録、ミニゲームなどでためたポイントを現金/電子マネー/ギフト券などと交換できるサービスが人気を集めている。この他、約170万人のアンケートモニターを集めた「リサーチパネル」、ポイント交換サイト「PeX」などのメディア運営やスマートフォンアプリの企画/開発なども行う。


本記事は日本オラクル発行「ORACLE MAGAZINE 日本版 Vol.22」(2014年12月22日発行)からの転載です。記事の内容は2014年11月時点のものです。

転載元:
http://oraclemag.mobileclip.jp/entry/6281427277578240
http://oraclemag.mobileclip.jp/entry/6203254779150336


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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年5月8日

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