Oracle Big Data SQLでは、Hadoopに対する検索結果もOracle Databaseの高度なセキュリティ機能によって保護できることも大きなポイントだ。Hadoop側の検索結果はOracle Databaseを介してアプリケーションに返されるため、前述したOracle Big Data Applianceのセキュリティ機能に加えて、Oracle Databaseの列制御やリダクションといったきめ細かなセキュリティ機能がHadoopデータに対しても適用されるのである。
また、Hadoop上のデータに対するセキュリティ機能とOracle Database上のデータに対するセキュリティ機能は、全てOracle Databaseのセキュリティ設定画面で一元管理される。そのため、ユーザーがHadoop上のデータに対して行った分析処理の結果を安全に開示することができる。
「Hadoopはバッチ処理でよく利用されますが、業務ユーザーからバッチ処理の結果を参照したいといった要望があった際、セキュリティを確保するために処理結果をRDBMSにロードして公開するといったケースがよくあります。Oracle Big Data SQLならば、そうした面倒な手間を掛けることなく、Hadoop(Oracle Big Data Appliance)上にデータを置いたまま安全に公開できるのです」(能仁氏)
オラクルは現在、Oracle Big Data ApplianceとOracle Big Data SQL、そしてOracle Exadataをベースにした統合データ処理基盤として「Oracle Big Data Management System」を展開している。
Oracle Big Data Management Systemには、HadoopとOracle Databaseの統合により、「従来行ってきたことを低コスト化する」という側面と、「今までできなかったことを可能にする」という側面があると能仁氏は説明する。
「例えば、Oracle Database上で行っていたバッチ処理をOracle Big Data Appliance上に移すことで、Oracle Databaseのワークロードを減らしつつ、バッチ処理の高速化を図ることができます。メインフレームや他システムで実施しているバッチ処理についても同様の効果が見込まれるでしょう。また、Hadoopを使えば、より低いコストで大量のデータを保管できるようになります。そのため、コスト上の理由から、これまで蓄積/活用を避けてきたような大量の生データ(デバイスログなど粒度の細かいデータや履歴データなど)も安価に保持し、活用していけるのです」(能仁氏)
このほか、HadoopとOracle Databaseの統合的な活用を実現するOracle Big Data Management Systemは、次に挙げるさまざまな領域/用途に適用することができる。
今日の企業ITで不可欠となったクラウドへの対応も進んでいる。具体的には、今後、Oracle Big Data Applianceのパブリッククラウドサービス版の提供も予定されているという。
HadoopとOracle Databaseの統合により、企業が蓄積してきたデータ資産と知見/ノウハウを保護し、さらに新たな価値を付加するオラクルのビッグデータソリューション。オンプレミスからクラウドまでをカバーする同ソリューションにより、多くの企業がビッグデータ活用に取り組む素地が整った。
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2015年8月7日
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