以上のポイントを念頭に置いてクラウドサービスを選定することで、開発/検証環境でもパブリッククラウドのメリットを最大限に得ることができる。もっとも、オラクル製品を利用する企業に関しては、開発/検証環境としてのパブリッククラウドの選定で悩む必要はない。なぜなら、オラクルユーザーに最適なパブリッククラウドとして「Oracle Cloud Platform」が提供されているからだ。
Oracle Cloud Platformは、オラクルが提供するPaaS(Platform as a Service)であり、そのサービスの1つである「Oracle Database Cloud Service」はOracle Databaseを使う企業が、「Oracle Java Cloud Service」はOracle WebLogic Serverを使う企業が利用するのに適したクラウドサービスとなっている。それはなぜか? 以下に、その理由を説明していこう。
Oracle Cloud Platformの最大の特徴は、オラクルのオンプレミス製品と全く同じ製品を使ったサービスであることだ。つまり、これまで多くの企業で利用されてきたオラクル製品が、そのままパブリッククラウドサービスとして提供される。そのため、オンプレミスで培ってきた既存のデータ/アプリケーション資産を容易にクラウドへと移行することができ、オンプレミスと同じ知識/ノウハウを活用して運用できるのだ。
このメリットは、開発/検証環境として利用する場合にも大きな威力を発揮する。本番環境はオンプレミスだったとしても、そのデータ/アプリケーション資産をパブリッククラウド上の開発/検証環境との間で相互に行き来させながら、同じ環境を利用してプロジェクトを迅速に進められるのだ。
オンプレミスとの機能差がないことに加えて、Oracle Cloud PlatformではOracle DatabaseやOracle WebLogic Serverなどのミドルウエアが事前にセットアップ済みの状態で提供されることも大きなメリットである。インストールや設定などの煩雑な作業が不要であり、すぐに使い始めることができるからだ。
例えば、一般的なIaaS(Infrastructure as a Service)を利用する場合、OSまでのセットアップは半自動で行われたとしても、データベースやアプリケーションサーバーは別途、手作業で導入しなければならない。
それに対して、Oracle Cloud Platformでは、わずか数ステップの設定操作を行うだけで、Oracle DatabaseやOracle WebLogic Serverがすぐに利用可能となる。そのため、スピーディーな調達/利用が可能というパブリッククラウドの利点を究極まで高められるのだ。
オンプレミスと同じアーキテクチャで提供されるOracle Cloud Platformでは、もちろんOracle RACもこれまでと同様に使うことができる。本番環境と同じクラスター構成を組み、開発/検証作業を行うことが可能だ。
また、Oracle Cloud Platformは大規模システムの稼働も想定して開発/運用されており、高いスケーラビリティを備える。そのため、ミッションクリティカルな本番環境の検証に利用することも可能である。
柔軟な料金体系により大きなコストメリットが得られることも、Oracle Cloud Platformの大きな利点である。
一般のパブリッククラウド(IaaS)でオラクル製品を使用する場合、通常はオラクル製品のライセンスを別途購入し、クラウド上に自ら導入する必要がある。一方、Oracle Cloud Platformでは、オンプレミスと同じデータベースやアプリケーションサーバーを、ライセンスを購入することなく月額課金や時間課金(従量課金)で利用できる。
また、時間課金を選択した場合、リソースを使っていないときは課金されないため、不要な際にはインスタンスを停止するといった運用を行うことで、支払いを最小限に抑えられる。短期間かつ一時的に利用する開発/検証環境にとって、特にコストメリットが大きい課金体系となっているのだ。
高レベルのデータセキュリティが確保されていることもメリットの1つである。
「Oracle Database Cloud Service」で使用するデータは、転送時も格納時も自動的に暗号化される。これはEnterprise Editionはもちろん、より安価なStandard Editionのサービスを使っている場合も同様だ。また、データマスキングなどの、より高度なセキュリティ機能も利用できる。本番環境のデータをマスキングしてからクラウドへ転送することで、精度の高いデータを使用して安全に開発/検証が行えるわけだ。
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年1月23日
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