システムごとにサイロ化/個別最適化が進んだITインフラを全社統合し、ガバナンス強化、コスト削減、安定運用を図る──日本精工が中期経営計画の下で進めるITインフラ全体最適化において、データベースの統合基盤に選ばれたのは「Oracle Exadata」であった。[プライベートクラウド/データベース統合][Engineered System]
1916年に日本初の軸受(ベアリング)メーカーとして創業し、2016年に創立100周年を迎えた日本精工。ベアリング事業で国内トップ、世界3位のシェアを誇る同社の製品は、掃除機や洗濯機といった家電製品から鉄道車両、鉱山/建設機械、さらには航空機に至るまで、あらゆる分野で使われている。世界30カ国に214の事業拠点を展開するなどグローバル展開にも積極的に取り組んでおり、世界中の企業に対してベアリングをはじめ自動車部品などさまざまな製品を供給している。
その同社は先ごろ、社内のさまざまなシステムで利用しているデータベースの統合基盤を「Oracle Exadata」によって構築。日本オラクルが2015年12月に開催した「Oracle Cloud Days Tokyo」における講演「『マサツ』なきインフラ改革とITプレゼンス向上施策とは─日本精工が取り組むOracle Exadataの社内プライベートクラウド活用術」において、同プロジェクトの推進担当者が、その詳細を明かした。
日本精工は2013年度から2015年度にかけて、「1兆円を支える企業基盤の確立」という目標を掲げた第4次中期経営計画に取り組んできた。これは2016年度での達成が見込まれる「売上高1兆円」に見合った「事業戦略」と「経営基盤」「安全/品質/コンプライアンス」を再構築するという内容であり、同社はこの目標に沿ってITインフラも見直すことを決める。そこで“求められるITインフラ像”として挙げられたのが「コストパフォーマンスの高い標準インフラ」「管理性に富み安定運用可能なインフラ」「統合基盤の構築と主体的なガバナンス」であった。
日本精工およびグループ会社のシステム開発/運用を担うNSKネットアンドシステムのIT基盤ソリューション部 部長の吉澤彰夫氏は、同社が以前に運用していたITインフラについて、次のように振り返る。
「従来は生産システムや販売システムなどを構築する際、ストレージは標準化していたものの、サーバは個別に調達したり、システムによってOSが異なっていたりと、バラバラで個別最適のサイロ化した状態でした。多くの手間とコストが掛かる状況を改善し、自社で主体的に管理/拡張できるITインフラへの移行が必要だと考えたのです」(吉澤氏)
こうした経緯から同社がサイロ化したITインフラを見直す中で移行先の候補に浮上したのがOracle Exadataである。実は日本精工では、社内で利用するデータベースについてはOracle Databaseに統一していた。そのメリットを最大化すべく、ストレージからサーバ、データベースまでの全レイヤーをOracle Exadata上に統合することが最適だと判断したのである。
また、Oracle Exadataによりデータベース基盤を統合するというアプローチは、前述した「求められるITインフラ像」にも合致していたと吉澤氏は説明する。
「データベース基盤の標準化におけるゴールの1つに、『ガバナンスが効く基盤』があります。また、コストが大きく膨らむようでは、第4次中期経営計画で掲げる『収益重視の成長』に背くことになります。集約化するのならば、安定して運用できる基盤であることも不可欠です。これらを満たすソリューションを検討する中で、自前でハードウェアを調達して構築することも考えました。しかし、最終的に最適解だと判断したのは、ハードウェアからデータベースまでが一体化されており、複数システムのデータベース基盤を無理なく統合することができるOracle Exadataだったのです」(吉澤氏)
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年4月23日
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