こうして足かけ6年の大移行プロジェクトが成功した。「移行の検討を開始した当時、完了までにこのくらいの期間がかかることを頭では理解していましたが、それを本当に自分たちがやりきれるのか、想像もつきませんでした」と横内氏は振り返るが、Oracle Exadataへの移行は、その労苦に応える成果をもたらした。
「移行により、OLTP(オンライントランザクション処理)のパフォーマンスが大きく向上しましたが、より顕著な効果が表れたのはバッチ処理です。楽天市場のデータベースでは、店舗様向けのレポート作成などを行うために、日次でデータを移して集計/加工するという一連のバッチ処理を行っています。従来はこれに16時間を要していたのですが、Oracle Exadataに移行したことで半分の8時間に短縮されました」(横内氏)
また、この一連のバッチ処理で大半を占めていたデータ集計処理が平均30%高速化された他、データベースバックアップの時間も大幅短縮されている。
さらにOracle Exadataへの移行によって、前出のページ数制限がなくなり、毎月行っていた夜間のメンテナンス作業が不要になったこともうれしい効果だと横内氏は顔をほころばせる。
「Oracle Exadataに移行してから、以前のような夜間メンテナンスは1回も行っておらず、夜もぐっすりと眠れるようになりました(笑)。このメリットは本当に大きいです。アプリケーション担当者が夜間メンテナンスにかけていたコストは“守りのコスト”と言いかえられますが、それがなくなったことで、新しいアプリケーションの開発などの“攻めのIT”に工数を割けるようになりました。データベースを使い続けるために特別なメンテナンスを行わずに済むようになったことで、楽天市場にかかわる全てのスタッフが恩恵を受けています」(横内氏)
メンテナンスに伴う“データベース停止=サービス停止”がなくなったことで機会損失も回避された。それらも踏まえたOracle Exadataのコスト効果を、楽天では「データベースシステムにかかる運用管理コストが半減」と評価している。
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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年1月11日
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