Oracle Data Visualizationで自らも“セルフサービスBI”を実践 豊富なノウハウを基にしたデータ活用ソリューションを提供するNEC“BI女子”が明かす「現場主導によるデータ活用」の極意(1/3 ページ)

「Oracle BI」や「Oracle Data Visualization」により、自らも現場主導の“セルフサービスBI”を推し進めるNEC。これらのソリューションの提供を主導する同社の“BI女子”に、成功の秘訣や顧客の活用事例などを聞いた。[ビッグデータ][Big Data]

» 2017年07月26日 07時00分 公開
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自らが実践するアナリティクスのノウハウを基に顧客企業を支援

 「Oracle Databaseに日々蓄積される各種のデータを、分析やレポーティングなどでも広く活用したい」──。こうしたニーズが近年、特にビジネスの現場で高まっている。これを可能にするソリューションとしてオラクルが提供しているのが「Oracle Business Intelligence(以下、Oracle BI)」「Oracle Data Visualization」をはじめとするアナリティクスソリューションだ。

 2007年よりこれらのソリューションを取り扱うNECは、自らもOracle BIの活用を進めながら多くのノウハウを蓄積し、顧客へのサービス提供に生かしてきた。オラクルのソリューションによってNECや同社の顧客企業が実践するデータ活用事例、NECとオラクルの協業によって生み出される顧客メリットなどについて、本サイト企画「とみえ&なつきが挑む『初めてのデータビジュアライゼーション』前編」「同 後編」にも登場していただいたNECの“BI女子”、山口夏来氏(同社 クラウドプラットフォーム事業部)と渕野富恵氏(NECソリューションイノベータ サポートサービス事業部)に、日本オラクルでアナリティクスソリューションのコンサルタントを務める武井美緒氏(日本オラクル クラウド・テクノロジーコンサルティング統括本部テクニカルアーキテクト本部DBソリューション部シニアコンサルタント)が聞いた。

photo 写真左から、日本オラクルの武井氏、NECの山口氏、NECソリューションイノベータの渕野氏

武井氏(以下、敬称略) NEC様は1987年にオラクルとの協業を開始されて以来、さまざまな業界のお客さまに向けて各種オラクル製品の導入を支援されてきました。今回は、それらの中でもアナリティクス領域における取り組みについてお話を伺います。

 2017年現在、アナリティクス製品市場はニーズの多様化などに伴って大きく拡大を続けています。オラクルは、この市場でも多くのお客さまにご支持いただいており、特にエンタープライズ領域では高いシェアを獲得しています(*1)。当社は今後も、この領域に注力し、製品ラインアップを拡充していく予定です。NEC様はOracle BIを多数のお客さまに導入されてきましたが、多くのお客さまから支持を得ている理由は何でしょうか?

*1:ITR『ITR Market View DBMS/BI市場2017』から、売上規模5000億円以上の企業において第2位となる13.2%のシェアを獲得



山口 私たちの部門では、NEC社内向けにオラクル製品に関するセミナーや営業支援などを行っていますが、Oracle BIやOracle Data Visualizationといったアナリティクス関連の製品については自らの部門内でも日々の業務で活用しています。それを通して蓄積したノウハウを基にして、お客さまにより効果的にアナリティクス製品をご活用いただけるようご支援している点を高くご評価いただいているのだと思います。

自社Oracle BI環境にData Visualizationを追加導入し、現場主導のセルフサービスBIを推進

武井 NEC様でも、先頃社内のOracle BI環境をバージョンアップし、新たにOracle Data Visualizationを追加導入されたそうですね。これは国内でも先進的かつ大規模な事例となります。この事例について詳しくお聞かせください。

photo NEC クラウドプラットフォーム事業部の山口夏来氏

山口 これは、販売管理システムのデータを活用するために私たちの部門で運用しているOracle BI環境の拡張を行った事例です。

 私たちの部門では、10年前(2007年)にOracle BIの取り扱いを開始した際、自分たち自身も同製品を活用してノウハウを蓄積し、数百万件に上る大量の伝票データを分析するためにOracle BI Enterprise Editionを導入しました。それによって報告書類の作成や営業支援活動のためのデータ集計、グラフ化などの作業がストレスなく行えるようになり、本来の業務に注力する時間がとれるようになりました。ただ、当初は非常に快適な環境だったのですが、活用が進むにつれて新たな課題も見えてきたのです。

NECが自社導入したBI環境

武井 どのような課題でしょうか?

山口 私たちの部門では、Oracle BIを使って分析を行ったり、部門内で依頼を受けてダッシュボードを作成したりといった作業を「BIマスター」と呼ばれる専門家が1人で行っていました。しかし、BI利用者からの「このデータを使ってこんな分析ができないか」といった要求が増えるにつれて、BIマスターの業務負荷が高まってきました。また、さまざまな要求に応じて幾つもダッシュボードを作るうちに、それらの整理が追い付かなくなり、BI利用者のデータ活用が停滞してしまったのです。

 こうした課題を解決するために2016年に導入したのが、“セルフサービスBI”のコンセプトを掲げるOracle Data Visualizationです。

武井 1人のBIマスターに業務が集中することで、ボトルネックが生じてしまったわけですね。Oracle Data Visualizationを使うことで、この課題をどう解決できると考えたのでしょうか?

山口 セルフサービスBIの実現で必要となるのは、アナリティクスの専門家ではない現場のユーザーが、各自のニーズに応じて必要なデータを集め、集計や分析、ビジュアライズなどを手軽に行える環境です。Oracle Data Visualizationを使ってデータ分析のセルフサービス化を進めることで、現場のユーザーが自ら分析できるようになり、データ活用を加速できると期待しました。

 また、既に導入しているOracle BIで作成済みの資産をそのまま使えるため、環境構築や運用が容易だという点も大きな採用理由です。

武井 Oracle BIのバージョンアップとOracle Data Visualizationの導入はどのようなプロセスで進められたのですか?

山口 それまで利用していたOracle BIのバージョンは11gでしたが、Oracle Data Visualizationを導入するには、これを12cにバージョンアップする必要があったため、まずはそこからスタートしました。ちなみに、もし既存のOracle BIのバージョンが10g以前だった場合には、まず11gにバージョンアップしてから12cに上げる必要があります。お客さまへの導入に際しては、その点に注意するようにお伝えしています。

Oracle BI環境をバージョンアップ

 Oracle Data Visualizationの導入自体は簡単に行えます。私たちの部門の場合、11gから12cへのバージョンアップ作業は1日半程度、12cへの移行に伴う既存の分析ロジックの互換性チェックは数日で完了しました。また、それとは別に課題となっていた「ダッシュボードの整理」も並行して行いました。

武井 Oracle Data Visualizationを現場のユーザーの皆さんにご活用いただくに当たり、特別なトレーニングは実施されましたか?

渕野 Oracle Data Visualizationは非常にシンプルなツールで現場のユーザーが直感的に使えるため、半日程度のトレーニングで十分に理解してもらえます。

 また、Oracle Data Visualizationを使って自分でデータ分析が行えるメンバーが増えるのに合わせて、データ活用のプロセスも整理しました。それまでは、個々の要求に応じて同じようなダッシュボードを作る状況でした。しかし、Oracle Data Visualization導入後は、作成した分析結果についてPDCAサイクルを回すことを意識し、グループ内での検討を通じて改善したり、汎用的に使える分析結果はOracle BIのダッシュボードに移して共有したりといったプロセスを取るようにしました。

 2017年現在では、Oracle Data Visualizationを使って自分で分析を行える現場のユーザーは約20人にまで増えました。今後も、ユーザー拡大のための取り組みを続けていきたいと考えています。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2017年8月25日

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