OSコマンドによる物理バックアップの全手順:Oracleバックアップ/リカバリ講座(6)(5/5 ページ)
本記事では、Oracleデータベースのバックアップ/リストア/リカバリについて、そのアーキテクチャ、代表的なバックアップ手法、論理/物理バックアップ、RMANといった全般的な内容を解説していく。(編集部)
アーカイブREDOログファイルのバックアップ
アーカイブREDOログファイルは、データベースをアーカイブモードで運用している場合に、ログスイッチが発生したタイミングで直前に使用していたオンラインREDOログファイルをコピーしたファイルです。アーカイブモードで運用しているデータベースでは、これまで説明した一貫性バックアップ、非一貫性バックアップの両方で利用することができるファイルとなります。
また、データベースをアーカイブモードで運用している場合、一貫性バックアップもしくは非一貫性バックアップ取得以降に作成されたアーカイブREDOログファイルと、カレント(現在使用中)のオンラインREDOログファイルが存在していれば、障害発生直前の状態までリカバリが可能になります。
データベースをノーアーカイブモードで運用している場合、アーカイブREDOログファイルは作成されず、一貫性バックアップを取得した時点にしかリカバリできないことも覚えておいてください。
実際に例を挙げて、アーカイブREDOログファイルのバックアップ方法を見てみましょう。
手順1 書き込み中のオンラインREDOログファイルのアーカイブ
データファイルを非一貫性バックアップで取得した後にオンラインREDOログファイルのアーカイブ(alter system archive log current)を実行します。実行後、v$log表のARCHIVED列を参照しオンラインREDOログファイルのアーカイブが完了(YES)していることを確認します。
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手順2 アーカイブREDOログファイルのバックアップ
OSコマンドを使用して、アーカイブREDOログファイルをバックアップ先へコピーします。なお、アーカイブREDOログファイルのバックアップ中にもアーカイブREDOログファイルが出力される可能性があるため、アーカイブREDOログファイルのバックアップは、1世代分だけのアーカイブREDOログファイルを取得するのではなく、数世代分のアーカイブREDOログファイルのバックアップを取得するなどの注意が必要です。次回、具体的なアーカイブREDOログファイルのバックアップ方法を紹介する予定です。
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次回は、OSコマンドによる物理バックアップでの注意点、ファイル破損チェックユーティリティについて説明していきます。(次回に続く)
- ノーアーカイブログモードでのリストア・リカバリ
- Recovery Managerによるリストア・リカバリの方法
- OSコマンドを使用したリストア・リカバリの方法
- Recovery Managerのチューニング・ポイント集
- バックアップの所要時間を短縮するテクニック
- これだけでRecovery Managerは完全マスター
- 物理バックアップの失敗を根絶するノウハウ
- OSコマンドによる物理バックアップの全手順
- Data Pumpを使った論理バックアップの実践
- Recovery Managerを使ったバックアップ方法
- Oracleの代表的なバックアップ方法
- アーキテクチャから理解するOracleリカバリ
- プロとしてのバックアップ/リカバリ基礎知識
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