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X Window System の仕組みと設定実践でも役立つLPICドリル(4)(3/4 ページ)

本連載は、Linux 認定試験 LPICに対応しています。一般的なLinuxユーザーレベルのトピックは省略し、システム管理とサーバ管理の内容を取り上げています。また、LPIC対策だけでなく、関連するトピックについて系統的な理解を問う問題も出題しています。連載の特徴は、対象となるプログラムのバージョンを可能な限り明記していること、比較的新しくまとまった解説がまだ少ないトピック、重要だが理解しにくいトピックを優先して取り上げていることです。問題を解き、その解説を読むことにより実践でLinuxを活用できる力を身に付けます。

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演習問題

 ポイントを押さえたら、演習問題に挑戦してみましょう。問題ごとに、LPIC試験での重要度を記載しています。試験を受ける際の参考にしてください。

問題1

 Linuxをランレベル3で立ち上げ、rootでログインしました。次のコマンドの中でXサーバが起動するコマンドを選んでください。必要なファイルはすべてインストールされているものとし、ログイン認証画面が表示された場合はユーザー名とパスワードを正しく入力するものとします(6つ選択)。

[試験対策の重要度:(level1)** (level2)-]


a.gdm
b.kdm
c.xdm
d.metacity
e.kwin
f.twm
g.gnome-session
h.startkde
i.startx
j.xinit
k.init 3
l.init 5

正解

 a、b、c、i、j、l

解説

a.ディスプレイマネージャgdmはXサーバを起動します。

(注)gdm は gdm-binary を起動するシェルスクリプトです。主たる作業は gdm-binary が行います。


b.ディスプレイマネージャkdmはXサーバを起動します。

c.ディスプレイマネージャxdmはXサーバを起動します。

d.metacityはウィンドウマネージャなので、Xサーバは起動しません。

e.kwinはウィンドウマネージャなので、Xサーバは起動しません。

f.twmはウィンドウマネージャなので、Xサーバは起動しません。

g.gnome-sessionはデスクトップ環境GNOMEを起動するプログラムです。Xサーバは起動しません。

h.startkdeはデスクトップ環境KDEを起動するプログラムです。Xサーバは起動しません。

i.startxはxinitを起動するシェルスクリプトです。xinitがXサーバを起動します。

j.xinitはXサーバを起動するプログラムです。

k.ランレベル 3ではXサーバは起動しません。

l.ランレベル 5では/etc/inittabの設定によりディスプレイマネージャが起動し、ディスプレイマネージャがXサーバを起動します。

問題2

 ある設定ファイルを変更してシステムを再起動したところ、ログイン画面のグリーティングメッセージが次のように変わりました。変更したファイルはどれですか?(1つ選択)

[試験対策の重要度:(level1)** (level2)-]


図9-1 変更前
図9-1 変更前
図9-2 変更後
図9-2 変更後

a./etc/X11/xdm/Xresources
b./etc/X11/xdm/Xsession
c./etc/X11/xdm/kdmrc
d./etc/X11/gdm/gdm.conf

正解

 a

解説

a.問題の図のイメージはディスプレイマネージャxdmが表示するログイン画面です。xdmは/etc/X11/xdm/Xresourcesを参照して、ログイン画面の表示を行います。グリーティングメッセージもこのファイルで指定します。

b./etc/X11/xdm/Xsessionはxdmによるユーザー認証の後に起動されるシェルスクリプトです。設定に応じて、デスクトップ環境の起動やウィンドウマネージャの起動、クライアントプログラムの起動を行います。

c./etc/X11/xdm/kdmrcはディスプレイマネージャkdmの設定ファイルです。

d./etc/X11/gdm/gdm.confはディスプレイマネージャgdmの設定ファイルです。

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