テンプレートを使った効率的な監視設定:ZABBIXで脱・人手頼りの統合監視(4)(2/4 ページ)
この連載では、オープンソースの運用監視ソフトウェア「ZABBIX」ではどんなことができるのかを、実際の使い方とともに紹介していきます(編集部)
監視項目の追加
ただテンプレートを作成しただけでは、何も監視設定が登録されていない状態のままです。作成したテンプレートに対し、アイテム、トリガー、グラフを登録します。登録方法は前回紹介した監視設定と同様です。
[設定]→[アイテム]のホストプルダウンメニューより、先ほど作成したTemplate_App_httpdを選択します。[アイテムの作成]ボタンを押し、アイテムを作成します。
ここでは、プロセス監視、ポート監視、ログ監視の3つを登録します。
まずはプロセス監視の設定を行います。プロセス監視で監視をするプロセスは、psコマンドから調査します。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
上記がApacheのプロセスです。上記で得られたPIDからプロセス名称を調査します。ZABBIXで監視対象として設定できるプロセス名称は/proc/PID番号/statに書かれています。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
上記ファイルの括弧内に書かれているものがプロセス名称です。これを基にアイテムを登録します。
[アイテムの作成]をクリックし、以下のように設定します。
項目 設定例
名前 :Number of processes of $1
タイプ :ZABBIXエージェント
キー :proc.num[httpd]
データ型:数値(整数)
乗数 :使用しない
アプリケーション:Apache
以上で、起動中のhttpdプロセスの数を監視できます。
アイテムの名前中にある$1は、設定内容によって動的に値の変わる変数となります。アイテム名称に$1と書くと、キーに登録されている[]内の1番目の値、ここではhttpdが挿入されます。上記設定では、アイテム名称はNumber of processes of httpdと表示されます。
次に、ポート監視を行います。現在開放されているポートを調査するには、netstatコマンドを使用します。
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ZABBIXで監視を行う際には、Local Addressに記載されているポート番号を指定します。上図ではhttpdのポート番号は80番となります。
項目 設定例
名前 :status of port $3
タイプ :ZABBIXエージェント
キー :net.tcp.service[tcp,,80]
データ型:数値(整数)
乗数 :使用しない
値のマッピング:Service state
アプリケーション:Apache
上記設定では80番ポートが開放されていれば、監視結果が1として得られます。
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