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第6回 イベント編連載:jQuery逆引きリファレンス(5/14 ページ)

特定の要素セットに対して、イベント・リスナを設定したり、指定したイベントを実行したりするためのメソッドをまとめた、すぐに役立つ13本を一挙公開。

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「連載:jQuery逆引きリファレンス」のインデックス

連載目次


 bindメソッドは、要素セットのイベントeventに対応するイベント・リスナfncを定義します。<event>(fnc)メソッドでもほぼ同様の処理ができますが、異なる点もあります。それは、bindメソッドではイベント・リスナに対して、任意のパラメータdataを引き渡すことができるという点です。

 具体的な例を見てみましょう。以下は、<p>タグをクリックしたタイミングで、メッセージをダイアログ表示する例です。この際、表示するメッセージをbindメソッドの引数data経由で引き渡しています。

<script type="text/javascript">

$(function() {

  // <p>要素をクリックしたときのイベント・リスナを定義
  $('p').bind('click', { msg: 'クリックされました。' },
    function(e) {
      window.alert(e.data.msg);
    }
  );
});

</script>

  ……中略……

<p>クリックしてください。</p>

リスト094 <p>タグをクリックしたタイミングでメッセージ表示(Bind.html)
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リスト094の実行結果

 引数dataはオブジェクト・リテラルの形式で渡すことができます。また、引数dataで指定されたパラメータ情報には、イベント・リスナに渡されたeventオブジェクト(上記リスト094では引数e)を経由して、dataプロパティにアクセスすることで取得できます(太字部分)。

 なお、eventオブジェクトからアクセスできるメンバには、dataプロパティのほかにも、以下のようなものがあります。

メンバ 概要
isDefaultPrevented() preventDefaultメソッドが呼び出されたか
isPropagationStopped() stopPropagationメソッドが呼び出されたか
pageX マウス・ポインタのX座標
pageY マウス・ポインタのY座標
preventDefault() イベント本来の動作をキャンセル
result イベント・リスナによって返された最後の値
stopPropagation() イベント・バブリングを停止
target イベント発生元の要素
timeStamp イベントが発生した時刻(タイムスタンプ値)
type イベントの種類
which キー/ボタンの種類(キー・コード、または文字コード)
eventオブジェクトの主なメンバ

 例えば、イベントのデフォルトの動作をキャンセルしたいという場合には、イベント・リスナの中でpreventDefaultメソッドを呼び出せばよいですし、以降のイベント・バブリングをキャンセルしたい場合にはstopPropagationメソッドを呼び出します。ちなみに、イベント動作、バブリングともにキャンセルしたい場合には、イベント・リスナの戻り値としてfalseを返すようにしてください。

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