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「話し上手なエンジニア」といわれるための8つのコツITエンジニアの市場価値を高める「営業力」(5)(1/2 ページ)

エンジニアが市場価値を上げるには、営業力が必要だ。元SEで営業経験もある著者が、「エンジニアが身に付けておきたい営業力」を語る。

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ITエンジニアはコミュニケーションが苦手か?

 一般的に、「ITエンジニアはコミュニケーションが苦手」といわれているようです。私はこれは俗説だと思っています。

 私は17年半、ITの提供側でSE、企画、営業の3つの職種を経験し、その後もコンサルタントや講師として8年間IT企業と関わり続けています。一方で、IT以外の多くの業界とも関わってきました。

 その経験からいえるのは、どの業界であろうとコミュニケーションの上手な人は上手、下手な人は下手ということです。その割合は大きく変わりません。会社によって多少の差があるような気がする程度です。

 だからといって安心しないでください。これは私の実感にすぎませんが、どの業界でも6対4から7対3ぐらいの割合で、コミュニケーションが円滑でないと思われる人の方が多いのです。さらに、業種・業界ごとにコミュニケーションの問題点は違っているようです。

 そこで今回は、ITエンジニアが身に付けるべきコミュニケーションのテクニックをお伝えしたいと思います。どちらかといえば一般論も含めた基本的な話です。ITエンジニアの営業力向上に関する具体的な話は、次回以降で紹介します。

説明は上手なITエンジニア

 コミュニケーションの要素は、聞く・話すの2つです。このうち「聞く」の方が難しい。さらにいえば、「話す」がうまくできない人は、実は「聞く」ができていないことが多いのです。

 このように重要な「聞く」については、後ほど詳細にお話しするとして、先に「話す」について取り上げます。「話す」は「説明する」といい換えてもいいでしょう。

 私はITコンサルタントとして、ユーザー企業側の立場でITエンジニアの話を聞いてきた経験があります。そのときに感じたのは、一般にITエンジニアは説明がうまいということです。特にリーダークラスの人たちの説明は論理的かつ分かりやすいと思います。説明は流ちょうである必要はありません。論理的で分かりやすければいいのです。

 これは、若いころに「訳の分からない専門用語は使うな」などと顧客から面と向かって言われたり、先輩から注意されたりしてきたからでしょう。長年にわたって自己改善してきているわけです。

ユーザー企業の評価が高くない理由

 それなのにユーザー企業の担当者からの評判は芳しくない。これには、大きく2つの理由があるように思います。

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