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5分で分かる「知財」〜複雑な部分を分かりやすく5分で絶対に分かる(3/5 ページ)

知的財産(知財)は難しい・ややこしいとお考えの方は多いのではないでしょうか? 複雑な部分を分かりやすく説明します

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3分−産業財産権の最大のポイントは保護と利用のバランス

 先ほどの例で、多くの知的財産権には有効期限があるといいましたが、その理由は何でしょうか? それは、知的財産の保護と利用のバランスを取るためです。著作権を例に取ると、未来永劫に権利が続くのでは、他人の著作物を自由に利用できなくなり、社会全体の創作活動が阻害されます(あらゆる創作活動は、何らかの形で、過去の作品に基づいている点に注意してください)。

 かといって、権利がすぐに消滅してしまったのでは、模倣がはびこり、苦労して創作をするよりも他人のまねをした方が得だということになり、やはり創作活動が阻害されます。

 この両極端の間でうまくバランスを取って、クリエイターにインセンティブとなる対価を提供できるような独占的保護期間(日本では原則、著作権者の死後50年後まで)を与え、それ以降はパブリック・ドメインとして自由に利用できるようにするのが著作権制度の基本的考え方です。

 なお、知的財産権の中には企業のノウハウ(営業秘密)や商標権のように保護の面が重要なために保護期間が永遠に続くものもあります。

 いずれにせよ、あるべき知財制度を考える上で最も重要なポイントは、この保護と利用のバランスです。

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