SAP HANA Enterprise CloudでERPもCRMもクラウドサービス化:ペタバイト級のスケールも想定
SAP HANA Enterprise Cloudが登場。SAPが提供するエンタープライズ向けアプリケーションとHANAの組み合わせをクラウドサービスで利用できるようになるという。
SAPは2013年5月7日、高速インメモリデータベース「HANA」の新しいデプロイメントオプションとして、クラウドベースの「SAP HANA Enterprise Cloud」サービスを発表した。クラウドの使いやすさとSAP HANAのパフォーマンスを組み合わせ、シンプルかつパワフルなモデルを提供するとしている。
SAPの発表によると、将来的にはSAP ERP、SAP CRM、SAP NetWeaver Business WarehouseおよびSAP HANAで処理するミッションクリティカルなアプリケーションを、管理型クラウドサービスとしてペタバイト級のスケールで運用できるようにするという。
HANA Enterprise Cloudは、同社のオープンエコシステム戦略に基づき、管理型サービス事業者のデータセンター、および各国にあるSAPのデータセンターを通じて提供する。
同サービスを利用には、まず、SAP Business Suite、SAP HANA、SAP NetWeaver Business Warehouseなどのソフトウェアライセンス契約を結ぶ必要がある。その上で、SAPの専門家がその企業のデータやアプリケーションを診断、どのシステムやアプリケーションをHANA Enterprise Cloudに移行すれば最高のパフォーマンスが引き出せるかについて助言を行っていくという。
同様にシステム移行サービスなどもSAPから直接提供する予定だ。料金はデータとアプリケーションのサイズやスケールに応じた月額制となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- SAP、SAP Business Suite powered by SAP HANAリリース:遂にSAPのERPがHANAに対応〜400カ所のカスタマイズで高速化
- HTML5やJavascriptなどの開発環境をネイティブで実現:“ビッグデータだけじゃない”〜開発環境を拡張したHANA SPS5
- 「MongoDB」や「SAP HANA One」などを用意:AWS Marketplaceに「ビッグデータ」カテゴリ、新設
米Amazon Web Services(AWS)は11月16日、クラウドアプリのマーケットプレース「AWS Marketplace」にビッグデータのカテゴリを新設した。 - アプリケーションプラットフォームも無償提供:「SAP HANA Cloud」計画を発表、AWSマーケットプレイスでの展開は即日スタート
AWS MarketplaceにSAP HANAが登場。パブリッククラウドを使ったスモールスタートビジネスへもHANA適用の門戸を開く - Databaseテクノロジレポート:IBMのCTO自らが語る「データ活用時代に必要なDBアーキテクチャ」とは?
生活の半分は技術ディスカッション、残りはラボ。IBMの技術フェローがデザインした「データ活用時代」のDBアーキテクチャと技術を深掘りしてみた。