ビッグデータ意識調査、過半数の企業が“はやり言葉”と認識:ガートナー ジャパンが国内企業を対象に実施
ガートナー ジャパンが実施した意識調査により、国内企業のビッグデータに対する認識が明らかになった。
ガートナー ジャパンは5月13日、国内企業ユーザーを対象とした、ビッグデータに対する意識調査の結果を発表した。同社は、2015〜2017年にはビッグデータが新たな常識になると予測している。
同社のITデマンド・リサーチが2012年11月に実施した調査によると、国内市場では、ビッグデータを「まったく知らない」という企業が大幅に減る一方で、企業規模によらず、過半数がビッグデータを「IT業界のはやり言葉として冷静に見ている」との結果が出た。
ガートナーのリサーチ バイス プレジデント 堀内秀明氏は、この調査結果について、「2012年を通じて、ベンダやメディアからは、ビッグデータを活用することの重要性や、ビッグデータを活用するためのテクノロジ・製品に関する情報が積極的に発信されていました。このような積極的な活動により、ユーザー企業における、ビッグデータという言葉の認知度は大幅に向上したといえます」と述べる。
その一方で、「多くの企業は、ビッグデータを一過性の言葉と受け止めており、関心度については変化がない、あるいは低下している状況にあります。実際、ユーザー企業との日々の会話では、ビッグデータという形のないものが自社に関係するのかしないのかがよく分からないという声が多く聞かれます。ユーザー企業各社は、ビッグデータという言葉はよく耳にするが、現時点では自社とは関係が薄いとみていると考えられます」(堀内氏)と分析する。
また、「ビッグデータに関しては、大量かつ多様なデータを比較的低いコストで処理することができるテクノロジが、多数市場に登場してきているのもまた事実」(同氏)としたうえで、「調査で関心がある」と回答した企業については、「ぜひとも具体的な検証プロジェクトを立ち上げ、組織的な情報活用力の向上に着手していただきたい」とした。
「まったく関心がない」「IT業界のはやり言葉として冷静に見ている」と回答した企業に対しても、堀内氏は「新たなテクノロジやデータを活用するにはどのようなスキルが必要であり、その結果どのような効果が得られそうなのかを見極めた上で、自社における取り組みの要不要についての結論を出していただきたい」との見解を示した。
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