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超入門 ネットワークケーブルの種類と配線方式の違いCCENT/CCNA 試験対策 2014年版(4)(1/2 ページ)

CCENT取得に向けて勉強中の新米ネットワークエンジニアS君が、ネットワークデバイスやホスト接続に適切なメディアやケーブル、ポート、コネクターなどについて調べました。

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CCENT/CCNA 試験対策 2014年版

連載目次

 新米ネットワークエンジニアのS君が、勉強の成果をレポートにまとめて、先輩社員 齋藤さん(炭水化物好き)の席にやってきました。S君はシスコシステムズの資格「CCENT」取得を目標に勉強しており、二週間に一度、齋藤さんに添削をお願いしているのです。

 S君は齋藤さんに添削のお礼にランチをごちそうする約束をしているのですが、どうやらレポートの出来が悪いと、高額メニューを指定されるようです。前回は「もう一歩」の評価(海鮮丼ざるそばセット)をもらったS君、今週はリベンジなるか?


S君のレポート「ネットワーク接続に適切なメディアや方式について」

今週はデバイスやPCを接続するには、何を使用するのが適切なのかを調査しました。

 デバイス間を結ぶ伝送メディアは無線と有線がありますが、今回は有線について説明します。なお、前回の宿題の回答は後半にまとめましたので、併せて添削をお願いします。

ケーブルの種類

  • 同軸ケーブル

 同軸ケーブルは伝送用の銅線を絶縁体で囲み、さらに外側をコーティングしたケーブルです。LANケーブルとして見る機会は減りましたが、テレビのアンテナ配線のケーブルに用いられています。


図1 同軸ケーブル

  • STP(Shielded Twisted-Pair)ケーブル

 STPは金属箔のシールドで保護されているケーブルで、UTPに比べてノイズに強く、高価です。ノイズが多い工場などに用いられます。

  • UTP(Unshielded Twisted-Pair)ケーブル

 UTPケーブルはSTPなどの他のケーブルに比べ安価な価格で手に入れられる、シールドで保護されていないケーブルです。日本で広く普及しています。

 STPケーブルとUTPケーブルは表1のように、カテゴリ分類されています。カテゴリの数字が大きいほど、伝送速度が速くなります。カテゴリ7のケーブルは「ScTP」と呼ばれ、2重のシールドで覆われているため、ノイズに非常に強いです。

カテゴリ 伝送速度
カテゴリ1(Cat1) 20kbps
カテゴリ2(Cat2) 4Mbps
カテゴリ3(Cat3) 16Mbps
カテゴリ4(Cat4) 20Mbps
カテゴリ5(Cat5) 100Mbps
カテゴリ5e(Cat5e) 1Gbps
カテゴリ6(Cat6) 1.2Gbps
カテゴリ6a(Cat6a) 10Gbps
カテゴリ7(Cat7) 10Gbps
表1 カテゴリの種類と伝送速度
  • 光ファイバーケーブル

 光ファイバーケーブルは、その名の通り光を用いて光速で通信を行います。

 図2のように屈折率の高い「コア」と屈折率が低い「クラッド」という2種類の屈折率を持つ石英ガラスで作られています。コアとクラッドの境目は目視できませんが、屈折率の違いから全反射を用いて光を送信先に伝えます。


図2 光ファイバー構造

 光ファイバーには「シングルモード」と「マルチモード」の2種類があります。

 シングルモードは、コアの直径が約9マイクロメートルというとても細いファイバーです。光の分散が少ないため、長距離通信に適していますが、ファイバーの曲げに弱いです。

 マルチモードは、コアの直径が約50マイクロメートルです。シングルモードとは反対にコア径が太いため曲げに強く、プラスチックを材料にしているため安価です。反面、分散が大きくなるため長距離通信には向きません。

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