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Oracle Database Cloud Serviceは本当に使えるか? 新日鉄住金ソリューションズの検証は開発/検証、遠隔地バックアップ環境としての有効性をチェック(3/3 ページ)

「Oracle Database Cloud Service」は、Oracle Databaseを使う企業が既存資産を最大限に生かすことのできるパブリッククラウドだ。その開発/検証環境およびバックアップ環境としての有効性について、新日鉄住金ソリューションズのエキスパートらが検証を進めている。[パブリッククラウド][高可用性/災害対策][Oracle Cloud]

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Oracle Database Cloud Serviceにより、遠隔地バックアップ環境導入のハードルはどこまで下がるのか?

 前述のように、新日鉄住金ソリューションズは遠隔地バックアップの用途におけるOracle Database Cloud Serviceの有効性についても検証を行った。その中では、次のような事項を確認している。

  1. オンプレミスのOracle DatabaseのデータをOracle Active Data GuardによってOracle Database Cloud Service上にリモートバックアップし、リアルタイムなデータ保護環境を構築できるか
  2. Snapshot Standbyにより、バックアップサイトを検証環境として活用できるか
  3. Flashback Databaseにより、オンプレミスの高速なリカバリが可能か

 これら三つの検証作業のうち、Oracle Active Data Guardによるリモートバックアップ環境の構築については、次のような結果が得られた。

 まず、リモートバックアップ環境の構築は、従来のオンプレミス間バックアップ環境の場合と比べて、はるかに少ない工数で行うことができた。また、バックアップサイト側にクラウドを活用することで、システム投資やライセンスコストを抑えられることを確認した。

 さらに、実際の運用も見据えて切り替えテストを行い、さらに切り替え後にクラウド側のリソースを増強できるかどうかも検証している。その結果、オンプレミスからクラウドへの切り替えは、従来のオンプレミス間の切り替えと同様、スムーズに実施でき、今回の検証では41秒で切り替えが完了した。加えて、切り替え後のクラウド環境において、通常時は最小限のリソースを使用し、必要な時だけリソースを追加することで、クラウドのメリットを最大限に生かしてコストメリットを出せることも確認できた。

 この他、新日鉄住金ソリューションズでは、性能面の検証や、より実践的な活用を見据えた検証(Snapshot Standbyを利用した一時的な検証環境としての活用、フラッシュバックデータベースによる高速なリカバリなど)を実施している。


NSSLCサービス 保守サービス&エンジニアリングセンター アドバンストサポート部 アカウントサポートグループ エキスパートの日高富士夫氏

 検証作業を担当したNSSLCサービス 保守サービス&エンジニアリングセンター アドバンストサポート部 アカウントサポートグループ エキスパートの日高富士夫氏は、「バックアップやディザスターリカバリの環境を整えたいというお客さまは非常に多いのですが、『サーバーをどこに置くか』『二重の環境を作ることで倍になるシステムコストやライセンスコストの負担に耐えられるか』といったことがネックとなり、検討が進まないケースが少なくありません。使用したリソース量に応じて課金されるOracle Database Cloud Serviceを活用することで、こうしたバックアップ/ディザスターリカバリ環境導入のハードルが大幅に下がると期待しています」と語る。

豊富に蓄積したOracle Cloud Platform導入のノウハウをサービスとして提供

 新日鉄住金ソリューションズは、これらの検証作業などを通じて、企業がOracle Cloud Platformを有効に活用するための導入/運用に関するノウハウを蓄積し、「Oracle Cloudスタートアップサービス」として提供している。

 このサービスは、Oracle Cloud Platformを初めて利用する企業の担当者らに対して、新日鉄住金ソリューションズのエンジニアがオンサイトで講習会や初期環境の構築支援などのサポートを行うというものだ。実際に今回の検証作業の中でも、オンプレミスのOracle Enterprise Managerからパブリッククラウド環境を管理するためのネットワーク設定などに関して、いくつか留意点があることが分かったという。こうした初回導入時につまずきがちなポイントについても、スタートアップサービスを通じて紹介していく。

 「現状は開発/検証環境と遠隔地バックアップ環境について、主にデータベースクラウドを対象に検証を進めています。今後は、システム全体や本番環境についても、より高い柔軟性が求められるケースなどにオンプレミスやabsonneと並ぶ選択肢としてOracle Cloud Platformをご提案できるよう、検証作業を行っていきたいと思います」(栗並氏)

 以上、ここでは新日鉄住金ソリューションズが進めるOracle Database Cloud Serviceの開発/検証環境および遠隔地バックアップ環境としての検証作業の内容を紹介した。Oracle Databaseを知り尽くした同社のエキスパートらも、その有効性を認めるOracle Database Cloud Service。今後、多くの企業の間に、オラクル製品のユーザーに最適なパブリッククラウドの活用が浸透していくことだろう。

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提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年1月24日

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