Oracle Database Cloud Serviceは本当に使えるか? 新日鉄住金ソリューションズの検証は:開発/検証、遠隔地バックアップ環境としての有効性をチェック(2/3 ページ)
「Oracle Database Cloud Service」は、Oracle Databaseを使う企業が既存資産を最大限に生かすことのできるパブリッククラウドだ。その開発/検証環境およびバックアップ環境としての有効性について、新日鉄住金ソリューションズのエキスパートらが検証を進めている。[パブリッククラウド][高可用性/災害対策][Oracle Cloud]
開発/検証環境の構築期間を3分の1に短縮。Oracle Database In-Memoryの検証環境としての有効性も確認
アプリケーションの開発/検証では、必要に応じて環境を構築し、完了したら解体するといった作業が頻繁に発生する。そのため、柔軟性やスピードの面でパブリッククラウドサービスのメリットを得られやすい活用分野だと言える。
そこで、新日鉄住金ソリューションズではOracle Database Cloud Serviceによる開発/検証環境についてテストを行った。このテストでは、「性能上の問題が起きているOracle Databaseに対して、Oracle Database In-Memoryによるインメモリ技術を適用することで、状況の改善が見られるか」を検証するというシナリオを設定。実際にオンプレミスとOracle Database Cloud Serviceの双方にテストのための環境を作り、環境構築に要する期間の削減効果や、Oracle Database In-Memoryの適用による性能向上の効果に違いがあるかどうかを比較した。オンプレミスからOracle Database Cloud Serviceへのデータベースクローニングでは、Oracle Database 12cのプラガブルデータベースを利用している。
まず、環境構築の時間については、ハードウエアの準備を除く作業全体で、オンプレミスに対してOracle Database Cloud Serviceでは約3分の1に短縮できたという。検証作業を担当したオラクル推進部の寺田洋介氏は「Oracle Database Cloud Serviceでは、Oracle Enterprise Manager 12cによってオンプレミス環境からスムーズにプラガブルデータベースをクローニングできることを確認しました。環境構築はビジュアルな管理画面で容易に行えるため、アプリケーション担当者がセルフサービスで開発/検証環境を用意する際にも作業を大幅に効率化できるでしょう」と話す。
一方、Oracle Database Cloud ServiceにOracle Database In-Memoryを適用して検証した結果は下図の通りだ。
このように、Oracle Database Cloud Serviceでもオンプレミスと同じ傾向の性能向上が見られたことで、Oracle Databaseのオプション機能の実証環境としてもOracle Database Cloud Serviceは有効だと確認できた。
「Oracle Database In-Memoryによって既存環境の性能がどれだけ向上するかをオンプレミスで検証するのは、ライセンスコストなどの問題から難しいケースもあるでしょう。そうした場合はOracle Database Cloud Serviceがお勧めです。検証作業に利用する期間分の料金さえ支払えば、面倒な環境構築を行うことなく、本番環境のデータベースを手軽にクローニングしてすぐに使えるわけですから。Oracle Database In-Memoryは既存アプリケーションを修正することなく導入できるインメモリ技術なので、現在のデータベース環境を高速化し、よりリアルタイムなデータ活用を行いたいというお客さまは、ぜひ一度Oracle Database Cloud Serviceも活用して効果を試していただきたいですね」(寺田氏)
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