俺、もうだめぽ?――自己分析しても、やりたいことが分からない!:就活のトリセツ(6)(3/3 ページ)
いよいよ就活解禁。順調に活動を進める人がいる一方で、最初の一歩が踏み出せない人も少なくない。この時期に数多く出現する「やりたいことが分からない」就活生に、勝利の女神はほほ笑むのか?
「やりたいことが分からない」のは、ダメな就活生なのか
自己分析の延長でもなく、適職診断の結果でもなく、「本当にやりたいこと」を仕事にしたい。でも「やりたいことが分からない」。だから自分はダメな就活生なんだ。そう思っている人もいるかもしれない。
誤解を恐れずに、筆者の考えを書こう。
そもそも、だ。皆さんはまだ正社員として働いたことがないのに、「どんな仕事が自分に合っているのか」「どんな仕事を面白いと感じるのか」が分かるのだろうか。働いたことがないなら、やりたいことが分からないのは当たり前だ。実感を持てという方が無理ではないか?
「やりたいことが分からない」のは、ダメでも何でもない。むしろ自分の気持ちに正直なだけかもしれない。
「最初からやりたい仕事があって、その実現に向けて努力してきたよ、必要な資格も取得してきたよ」という人もいるだろう。一方で、「やりたいと思っていた仕事をやってみたら、実は違っていた、だから転職した」という人もいる。
「やりたい仕事」や「向いている仕事」は、いろいろな経験を重ねていく中で見つかる場合が多い。「選んだ仕事が本当にやりたい仕事か、自分に向いている仕事かは、やってみなければ分からない」というのが、社会人の本音だ。
「偶然」は、運が良いから起こるのか
では、「やりたいことが分からない」就活生は、どうやって就活をしたらいいのだろうか。合説に参加しても、意味がないのだろうか。
それは違う。むしろ逆だ。「やりたいことが分からない」人こそ、合説に行くことを筆者はオススメする。
出会いはたいてい偶然だ。だが、偶然も行動しなければ実現しない。大事なのは、出会いの場に行くことだ。そして、偶然の出会いを求めて、直接話をしてみることだ。
仕事内容だけで選ぶ必要はない。極端に言えば、「給料が高い」でも「本社ビルが格好良い」でも、理由は何でもいい。その段階では、応募するかどうかを考える必要はない。少しでも気になる点があれば、ブースで話を聞いてみる。全ては、それからだ。実際に話を聞く中で「面白そう」と思える会社に出会うことだって十分にあり得るのだ。
就活は、学生と企業のお互いの気持ちが一致して成立する、言ってみれば合コンやお見合いみたいなものだ(不謹慎な例でごめんなさい)。
相思相愛にならないと、めでたく内定には至らない。好きな相手を見つけることも大事だが、相手にも自分を好きになってもらうことが必要だ。ということは、自分を気に入ってくれる会社を探すことも大事、というワケだ。
今回の話は、合説に限った話ではない。「やりたいことが分からない」から「動かない」、では偶然の出会いも生まれない。エントリも個別企業の説明会も、1つの出会いの場と考えて、積極的に活用してみよう。
就活はまだ始まったばかりだ。溢れる情報に振り回されるより、自分の目と耳で知り得た情報を大事にしよう。
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