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デル、Azure Packベースのハイブリッドクラウド構築アプライアンスを国内発表「Dell Hybrid Cloud System for Microsoft」

デルは2016年4月5日、統合インフラ製品、「Dell Hybrid Cloud System for Microsoft」を国内発表した。これは、米マイクロソフトのAzure Packに基づくハイブリッドクラウド基盤ソフトウェアである「Microsoft Cloud Platform System Standard(CPS Standard)」を搭載した、ハイブリッドクラウド構築用の統合アプライアンスだ。

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 デルは2016年4月5日、統合インフラ製品、「Dell Hybrid Cloud System for Microsoft」を国内発表した。これは、米マイクロソフトのAzure Packに基づくハイブリッドクラウド基盤ソフトウェアである「Microsoft Cloud Platform System Standard(CPS Standard)」を搭載した、ハイブリッドクラウドを構築するための統合アプライアンスだ。

 デル日本法人は、この種の製品として国内で唯一の存在であり、米マイクロソフトと米デルの共同エンジニアリングによって生まれたものだとして、その希少価値を強調している。また、同社はこの製品で、「パートナーによるソリューション提供の支援に徹する」と宣言、共同プロモーション、販売トレーニング、デモユニットの特別価格提供などから成る同製品専用のパートナープログラムを推進する。2015年に日本法人の社長が交代した同社だが、「大規模顧客のニーズにも包括的な対応ができるベンダーになるには、今回のようなパートナー支援への取り組みが不可欠」と、執行役員副社長でパートナー事業本部長の松本光吉氏は話している。

 新製品は、ハードウェア的には下図の通り、19インチラックにサーバ、ストレージ装置、イーサネットスイッチを搭載している。サーバは2U/4ノードの「Dell PowerEdge C6320」、ストレージは「Dell PowerVault MD14x0」、スイッチは「Dell Networking S4048」。これを、サーバ数の観点から「S」「M」「L」の3モデルに分け、最大物理容量160TBまでの柔軟なストレージ容量構成とともに提供する。仮想マシン運用規模の目安は、最小で100個、最大で400個となっている。


基本的には「S」「M」「L」の3モデルだが、サーバとストレージを独立にスケールできる

 これにCPS Standardをプリインストール。ユーザーおよび販売パートナーは、サイジングや検証の手間が省ける。ユーザー拠点に到着後は、既存のオンプレミスにおけるActive Directoryなどとの連携に3時間程度を費やすだけで、仮想化インフラが運用開始できるとする。

 Azure Packでは、ユーザーがMicrosoft Azureと同様な使い勝手のセルフサービスポータルを通じ、オンプレミスのインフラを使えるところがミソ。また、オンプレミスのデータを自動的にMicrosoft Azureへレプリケーションする構成が容易に作れるため、災害対策のために利用する企業は多いだろうという。

 新製品では、デルのハードウェア管理の統合も特色となっている。パッチ/ソフトウェアアップデートは、四半期に一度くらいの頻度で、両社の統合パッケージとして適用される。無停止のローリングアップデートとして自動実行されるため、業務に影響を与えることはないという。


左よりデルの町田栄作氏、日本マイクロソフトの佐藤久氏、日本ビジネスシステムズの牧田幸弘氏、デルの松本幸吉氏

 最小構成価格は推奨価格で3200万円。この製品は、デルが事業者向けの製品で提供してきた2種類のファイナンスプログラムの適用対象となる。1つは毎年の利用量を顧客が宣言し、各年には利用分だけ支払うプログラム。もう1つは同製品に基づく社内外向けのサービスを提供開始する時点で支払うプログラム。2つは併用も可能。ただし、購入した構成に見合う価格を、最終的に全額支払う必要はある。

 パートナーとしては、現在のところCTC、日本ビジネスシステムズ、JBCC、ソフトバンクコマース&サービス、CEC、IIJなどの名が挙がっている。IIJとはMicrosoft Azureへの接続サービスで連携するという。

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