「Watson」をあらゆるデバイスへ内蔵可能に、IBMが実験的プラットフォーム「Project Intu」を発表:ロボット、家電、アバター、IoTデバイスなどへ
IBMが実験的プラットフォーム「Project Intu」を発表。「Watson」の機能をさまざまなフォームファクタのデバイスへ組み込めるようにする。
米IBMは2016年11月9日(米国時間)、同社のコグニティブシステム「Watson」の機能をさまざまなフォームファクタのエンドユーザーデバイスへ組み込めるようにする、実験的なプラットフォーム「Project Intu」を発表した。
Project Intuは、Watsonのコグニティブ機能を、室内空間、ロボット、アバター、その他のさまざまなIoTデバイスへ容易に組み込めるようにすることを目的にしたプロジェクト。このプラットフォームにより、デバイスはユーザーと自然にやりとりし、自発的にさまざまな挙動を行い、ユーザーに有意義な没入型の体験を提供できるようになるとIBMは説明している。
開発者はWatsonの会話、自然言語、視覚認識といったサービスを簡素化してデバイスの機能と統合できる。開発者がデバイスやアバターの動作を逐一プログラミングする必要はなく、Project Intuが特定のタスク実行に適した動作を組み合わせる仕組みだ。Project Intuでは開発者に向け、Raspberry PI、macOS、Windows、Linuxなど、さまざまなOS上で実行されるコグニティブシステムを構築するための既製環境を提供する。
この他、IBMはVonage傘下のNexmoと協力し、IntuをWatsonおよびサードパーティー製API(Application Programming Interface)と統合し、高度なコグニティブシステムを実現する方法例も公開した。例えば、Nexmoの音声APIのWebソケットサポートを利用して、音声操作を実現するシステムの例などが紹介されている。
IBMは今後、開発者からのフィードバックを基に改良を行い、Project Intuをβ段階まで進める。なおProject Intuは「Watson Developer Cloud」からサービスとして利用可能。「Intu Gateway」としてGitHubでも公開されている。
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