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マイクロソフト、Azure VMのバックアップ前チェックを行う「Backup Pre-Checks(プレビュー版)」をリリース:VM構成の問題把握と監視体制を一元化
マイクロソフトは、Azure仮想マシン(Azure VM)のバックアップ前チェックを行う「Backup Pre-Checks(プレビュー版)」をリリースした。Azure VMの構成について、バックアップに悪影響を与える問題がないかどうかを事前にチェックし、問題があった場合は修正できる機能を提供する。
米マイクロソフトは2017年3月23日(米国時間)、Azure仮想マシン(Azure VM)向けの新機能「Backup Pre-Checks」のプレビュー版をリリースした。
Backup Pre-Checksは、バックアップ対象のAzure VMの構成について、バックアップに悪影響を与える問題がないかどうかを事前にチェックし、状況を管理できる機能。Azure VMのスケジューリングされたバックアップの一部として実行され、以下の3つのステータスに分類した上で、「Recovery Services(復旧サービス)」コンテナのダッシュボードで情報を一元管理できるようにする。問題がある場合には、それを修正する方法や手段もダッシュボード上で確認できる。
- Passed(合格):バックアップが成功する構成
- Warning(警告):バックアップが失敗する可能性のある問題が1つ以上存在する構成。例えば、Azure VMに最新のVMエージェントがインストールされていなかった場合などが該当する。Backup Pre-Checksでは、この問題を解消するための修正措置を提案する
- Critical(重大):バックアップが失敗する重大な問題が1つ以上存在する状態。例えば、Azure VMがAzure Backupサービスと通信できない状態となる、「NSG(ネットワークセキュリティグループ)ルールに合わせた更新に起因するネットワークの問題」がある場合などが該当する
マイクロソフトはBackup Pre-Checksのメリットとして、以下の3つを挙げている。
- 全てのVM構成における問題把握と監視の体制を一元化できる
- バックアップにかかわる問題を効率的に解決できる
- 既存のバックアップスケジュールに統合され、自動実行できる
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