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最大53TBのデータをクラウドにバックアップ――Azure Backup最新情報Microsoft Azure最新機能フォローアップ(6)(1/3 ページ)

マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」では、日々、新たな機能やサービスが提供されています。今回は、「Azure Backup」サービスの新機能を紹介します。

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Azure Backupは“無尽蔵のバックアップ領域”

 Microsoft Azureでは、多くの機能やサービスがプレビュー提供を経て、正式なサービスとして一般提供が開始されます。Microsoft Azureの最新情報は「Azure Service Updates」で確認できます。今回は、筆者だけでなく、企業のサーバー管理者なら注目しておきたい「Azure Backup」サービスの新機能を紹介します。

 Azure Backupは、コスト効率が良く、可用性および信頼性の高いAzureストレージをバックアップ領域として使用する、クラウドベースのバックアップおよび復元サービスです。

 Azure Backupでは、オンプレミス(社内設置型)のWindows ServerやWindowsクライアント、Azure IaaS(Infrastructure as a Service)、他社クラウド上のWindows Serverやアプリケーション、あるいはAzure IaaS上の仮想マシンを、クラウドのリソースを使用して継続的かつ長期間にわたって保護することができます。

 ローカルのバックアップでは、データの増加や長期アーカイブのためにバックアップメディア(ディスク、テープ、光学メディアなど)の調達や保管コストが課題になることがあります。しかし、クラウドのストレージは事実上無尽蔵であり、利用に応じた課金はローカルのバックアップメディアよりもコスト効率が良いというメリットがあります。

 Azure Backupでは、スタンドアロンのWindows Server、System Center 2012/2012 R2 Data Protection Manager(SCDPM)サーバー、またはWindows Server Essentialsサーバーにエージェントを展開することで、サーバー内のファイル/フォルダー(画面1)、SCDPMサーバーで保護されるサーバー/アプリケーション(画面2)、Windows Server Essentialsの共有データ/クライアントデータを、スケジュールに基づいて自動的にバックアップすることができます。これは、Azure Backupのサービス開始時からの基本的な機能です。

画面1
画面1 スタンドアロンのWindows Serverのバックアップ対象はファイルとフォルダーのみ
画面2
画面2 SCDPMはAzure Backupによるオンラインバックアップに対応し、保護対象の「Disk to Disk to Cloud(D2D2C)」バックアップが可能。テープ装置によるアーカイブと組み合わせることもできる

 その後、Azure Backupでは、次のような拡張が行われてきました。

  • Windows 7以降の64ビットクライアントOSのサポート(2014年12月)
  • バックアップサイズを拡張(2014年8月に850GBから1.6TBへ)
  • 長期リテンション(保持)のサポート(2014年9月に最大9年、2015年2月に最大99年)

 これらの機能については、以下の記事で解説しています。今回は、2015年8月および2015年10月にGA(Generally Available:一般向け提供開始)となった新機能を紹介します。

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