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ナウマン象型ミニブログが熱い!IT用語解説系マンガ:食べ超(115)(4/4 ページ)

化石になるスピードも早い!

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マルコフ君「むちゃくちゃ居心地いいんすよ!」わたし「例の新しいミニブログ系のサービスね」マルコフ君「アイコンにいろんなゾウを選べるんす」わたし「あ。気に入ってるのはそこなのね」マルコフ君「ついに究極のWebサービスが来たって感じっすよ!」おばあちゃん「よく分かるわー、その気持ち」わたし「ここらで長老が「アーリーアダプターの幻想サイクル」について話してやろうかの」マルコフ君「老人っぽくして権威を出すのってもう古くないすか?」出来たてのサービスには感度の高い人たちがまず集まります。みんな価値観が近いからとっても居心地のいい場所になります。みんなうれしくなってサービスの仕組みを褒めるほめたたえます「このシステム最高じゃね?」ところが、ユーザーが増えてくると、どんなサービスも外の社会とほとんど同じになります。理想郷を求めて感度の高い人たちは新しいサービスに流れていきます。わたし「このサイクルがネットではずーっと繰り返されているってわけ!」おばあちゃん「インターネットそのものが理想の新天地と考えられていた時代もあったのよ」マルコフ君「へー。変なこと考えてたっすね」
マルコフ君「オレが究極のサービスを考えてみせるっす!」わたし「その前向きさがまぶしいわ……」マルコフ君「まずユーザーには帽子をかぶってもらうっす」社長「えっなになに?」「仲良くしましょう」「仲良くしましょう」マルコフ君「ピンクのゾウは幸せのシンボルっす」社長「仲良し!楽しい!」社長「楽しいーッ!!」マルコフ君「みんな「楽しい」しか書かないから平和になるっす」荒木さん「コミュニケーションをグレーアウトして連帯感と幸福感をブーストする……」おばあちゃん「あたしも昔そういう集団をよく見たわー」わたし「しかも課金してる!」おばあちゃん「あらっすごく有能」社長「これはリリースできる!」わたし「ちょっ」荒木さん「と待っ」リリースしてみたら普通に泡沫サービスとして終わりました」おばあちゃん「やっぱりハードウェアが必須じゃあねえ」

筆者プロフィール

倉田タカシ

倉田タカシ

イラストレーター、マンガ家、文筆業、Web制作業。

著書「母になる、石の礫【つぶて】で」(早川書房)

河出書房新社『NOVA2』『NOVA10』、東京創元社『量子回廊』に短編を収録。共作Web企画『旅書簡集 ゆきあってしあさって』に参加中。

http://yukiatte.tumblr.com/



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