2017年第1四半期の企業向けストレージ市場、「オールフラッシュ化」が鮮明に シェアトップは富士通:オールフラッシュ製品が前年同期比で86%増
IDC Japanが、2017年第1四半期の国内エンタープライズストレージシステム市場実績を発表。市場全体の支出額は前年同期比6.8%減となったが、オールフラッシュ製品は同86%の大幅増。HDDからフラッシュへの移行が進んだ。
IDC Japanは2017年7月24日、2017年第1四半期(1〜3月)の国内エンタープライズストレージシステム市場実績を発表。支出額は493億4800万円で、前年同期比6.8%減となった。
セグメント別支出額は、メインフレーム向けが71億400万円で前年同期比10.6%減、オープンシステム向けは422億4400万円で同6.2%減。特にメインフレーム向け製品は大型更新需要による2015年のピーク以降、減少が続いている。オープンシステム向けも、ミッドレンジとローエンドの落ち込みが影響した。
一方でストレージを全てフラッシュで構成するオールフラッシュ製品が大きく伸びた。支出額は66億5500万円で前年同期比86%増となり、全体に占める比率も前年同期の6.8%から13.5%に上昇した。それに対して、HDD製品は278億4400万円で前年同期比14.2%減、HDDとフラッシュのハイブリッド製品も148億4900万円で同12.2%減となった。
「2017年第1四半期は、オールフラッシュ製品の比率が大幅に上昇した。従来型ストレージシステムと同等のデータサービス機能を持ったオールフラッシュ製品がミッドレンジクラス、ハイエンドクラスそれぞれで増加したことで、プライマリーストレージ市場におけるオールフラッシュ製品へのシフトが加速している」(IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ/PCsのグループディレクターの森山正秋氏)
2017年第1四半期のベンダー別売上額シェアは、1位が富士通で25.1%。続いて日立製作所(同17.9%)、Dell EMC(同10.8%)、ネットアップ(同8.4%)、NEC(同8.2%)となった。
関連記事
- 国内企業向けストレージ市場、オールフラッシュ製品が大きく伸長 前年比84%増 IDC調査
IDC Japanが発表した国内企業向けストレージシステム市場規模は、2016年通年で前年同期比8.9%減となる1830億5000万円だった。ただしオールフラッシュカテゴリーは活況で、前年比84.3%と大きく伸長した。 - 国内ストレージ市場はオールフラッシュ、ODMがけん引
IDCジャパンは、2015年第3四半期の国内エンタープライズストレージシステムについて売上金額の実績を発表した。それによると、同四半期の売上金額は631億1900万円で、前年同期比1.4%減だった。 - 国内のフラッシュストレージ市場が急成長――その要因は?
IDCジャパンは、国内のエンタープライズ向けストレージシステムの市場実績と2019年までの予測を発表した。フラッシュメモリを利用したストレージの2014年の売上高は対前年比58.1%増の137億8000万円で、2015年は同42.5%増の196億3600万円を見込む。2014〜2019年の年間平均成長率は27.1%で、2019年には457億4500万円に達すると予測する。 - 国内の外付け型エンタープライズストレージ市場、2020年まで年平均0.6%で成長――IDCが予測
IDCジャパンは、外付け型エンタープライズストレージシステムの国内市場について、2015年の実績と2020年までの予測を発表した。市場規模はわずかながら拡大し、2020年には2074億400万円に達するという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.