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Windows 10にアップグレードする前の事前評価企業ユーザーに贈るWindows 10への乗り換え案内(3)(1/2 ページ)

本連載では、これからWindows 10への移行を本格的に進めようとしている企業/IT管理者向けに、移行計画、展開、管理、企業向けの注目の機能について解説していきます。今回は、Windows 10へのアップグレード前の事前評価に利用できる「Windows Analyticsサービス」を紹介します。

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連載目次

Windows 7 SP1/8.1からのアップグレードも簡単に

 前回の「Windows 10の導入、それはWindows as a Serviceの始まり」で説明したように、Windows 10の導入後は「サービスとしてのWindows(Windows as a Service:WaaS)」に基づいて、「品質更新プログラム(セキュリティ更新やバグ修正など)」と「機能更新プログラム(Windows 10の新しいバージョン、ビルド)」が継続的に提供されます。

 Windows 10の新しいバージョンへのアップグレードは、機能更新プログラムとして「Windows Update」やWindows Serverの「Windows Server Update Services(WSUS)」を通じて、通常の更新プログラムと同じように簡素化されたプロセスで行われます。

 従来は、クライアントPCのリプレースと同時に新しいバージョンのOSに移行する、あるいはアップグレードのためのプロジェクトを立ち上げ、アップグレード方法や移行スケジュールなどを検討し、計画的、段階的に実施するといった対応が必要でした。ビジネスの継続性を維持するにはWindows 10導入後も計画は必要ですが、要件によってはMicrosoftが用意した方法だけでコストをかけず、シンプルに行えるようになります。

 課題は、旧バージョンのWindowsを、どのようにしてWindows 10に移行し、WaaSの流れに乗せればよいのかということです。Windows 10は、Windows 7 Service Pack(SP)1およびWindows 8.1からのアップグレードインストールをサポートしています。少なくとも、最新バージョンであるWindows 10 Creators Update(バージョン1703、ビルド15063)までは、アップグレードのためのシステム要件は変更されていません。つまり、Windows 7 SP1やWindows 8.1から、これまでリリースされたWindows 10のバージョンをスキップして、最新のWindows 10 Creators Updateに移行することも可能です。

 なお、本稿執筆時点(2017年7月末)におけるCurrent Branch for Business(CBB)向けの最新バージョンは、Windows 10 Anniversary Update(バージョン1607、ビルド14393)であり、2017年7月でWindows 10にアップグレードするのであれば、このバージョンで互換性や機能を評価した上でアップグレードするのが安心かもしれません。いずれにしろ、スムーズにWaaSに合流し、その後のアップグレードをしっかりと制御することが重要です。

 企業のクライアントPCのWindows 10へのアップグレードは、従来と同じように、Microsoftが提供する「Microsoft Deployment Toolkit」や「System Center Configuration Manager」、あるいはクライアントOSの展開に対応したサードベンダーのソフトウェア配布システムを使用して効率化することができます。

 Windows 10のアップグレードは簡素化されましたが、これにはWindows 7 SP1およびWindows 8.1からのアップグレードも含まれます。Windows Server 2012以降のWSUSを運用中であれば、WSUSクライアントとして稼働中のWindows 7 SP1/8.1コンピュータに、Windows 10へのアップグレードをWSUSで配布し、実行させることが可能です(画面1)。

画面1
画面1 Windows 7 SP1またはWindows 8.1を実行中のWSUSクライアントに対して、Windows 10の機能更新プログラムを配布し、Windows 10に簡単にアップグレードすることも可能

最新情報

 2017年7月27日(米国時間)、Windows 10 バージョン1703のCBB向けリリースが発表されました。リリース情報としては、今回のリリースから「Semi-Annual Channel」という表記と概念に変更になっています。

 新しい概念ではCBが「Semi-Annual Channel(Targeted)」(以前の発表時には(Pilot)でしたが変更されました)、CBBが「Semi-Annual Channel」(以前の発表時にあった(Broad)という表記は削除されました)。

 なお、Windows 10のUIやグループポリシー設定は以前のCB/CBB表記のままです。また、Windows 10 バージョン1703のSemi-Annual Channel向けリリースの発表と同時に、Windows 10 バージョン1511のサポートが「2017年10月10日」に終了することが発表されています。


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