休日返上で頑張ります!→頑張れませんでした――残酷な発注者にならないために、ユーザー企業が押さえるべきポイントとは:夏休みSpecial 山本一郎×細川義洋対談 発注残酷物語(4/4 ページ)
「開発残酷物語」の夏休みSpecial、今回は「発注残酷物語」と題して、残酷なプロジェクトを生み出さないために発注者(ユーザー企業)が気を付けるポイントを、山本、細川両氏に語っていただいた。
発注者が押さえるべき「システム開発成功のポイント」とは?
対談の最後に、「システム開発を成功に導くためにユーザーが押さえるべきポイント」を、細川氏にまとめてもらった。
1.「ワンチーム」で冒険をするのだと知ること
ユーザーとベンダーは「ワンチーム」。ベンダーの拙いところは、チーム全体の拙いところ。ベンダーに任せきりにせず、チーム全体で解決するべきだ。
2.システムが生み出す価値を正しく知ること
システムを開発して動かすことは、企業にとって価値を生み出すこと。開発プロジェクトに参加するメンバーには、「金銭」「評価」など、働きに見合った処遇をしてあげることが大切だ。マインド的にも、メンバーにプライドを持たせるようにしてほしい。
3.定量的、客観的にプロジェクトを見ること
プロジェクトの「進捗(しんちょく)」はもちろんのこと、システムが生み出す「価値」や、プロジェクト推進中の「リスク」なども定量的、客観的に見る。数字でものを言えば「お前が使えないからだ」といった感情論にはならない。
以上のポイントを踏まえれば、発注側はプロジェクトが火を噴き訴訟沙汰になるのを防げるだろう。そしてそれは「開発残酷物語」のケーススタディーとなるようなプロジェクトが減っていくことにもつながるはずだ。
発注残酷物語 THE MOVIE
本座談会の動画「発注残酷物語〜失敗事例に学ぶシステム開発プロジェクトの成功ポイント〜」を「ITmedia Virtual EXPO 2017」で公開いたします。
視聴期間は9月5日から29日まで。参加申し込みはコチラから!
書籍
細川義洋著 ダイヤモンド社 2138円(税込み)
システム開発に潜む地雷を知り尽くした「トラブル解決請負人」が、大小70以上のトラブルプロジェクトを解決に導いた経験を総動員し、失敗の本質と原因を網羅した7つのストーリーから成功のポイントを導き出す。
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