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年の初めに再確認、2018年にサポートが終了するMicrosoft製品は?山市良のうぃんどうず日記(116)(1/3 ページ)

Microsoftは同社の製品およびサービスについて、明確なサポートポリシー(ただし、途中で変更あり)に基づき、更新プログラムを含むサポートを提供しています。2018年は主に10年前にリリースされた製品がサポート終了を迎えます。どのような製品があるのか、年の初めに再確認し、使用していないかどうかを調べておきましょう。

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山市良のうぃんどうず日記

緊急速報、プロセッサの脆弱性(Meltdown/Spectre)に関するWindowsの対応状況

 今回のテーマとは少し話がずれますが、2018年の年明け早々、プロセッサに存在する脆弱(ぜいじゃく)性が公表され、騒がしくなっています。当初、Intelのx86プロセッサの問題で、Windowsだけでなく、Linux、Android、Chrome、iOS、macOSと広範囲に影響するものと伝えられましたが、AMDやArmにも同様の脆弱性が存在することが明らかになっています。

 Microsoftは、この問題を軽減するセキュリティ更新を含む累積的な更新プログラムを、サポート期間中のWindows 10、Windows Server 2016、Windows Server バージョン1709向けに、セキュリティのみの品質更新プログラムまたはセキュリティマンスリー品質ロールアップをWindows 7 Service Pack1(SP1)、Windows 8.1、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012 R2向けに、Windows Update/Microsoft Update Catalogを通じて提供しました。

 これらの更新プログラムは「Windows security updates released on January 3, 2018」と呼ばれていますが、今後の累積的な更新プログラムにも含まれることになるでしょう(Windows OSに関しては、今回の累積的な更新プログラムが2018年1月10日の定例更新の前倒し提供になるようです)。

 更新プログラムのインストールだけでなく、OEMメーカーが提供するファームウェアの更新が必要なこと、Windows Serverの場合はサーバの役割やソフトウェア(SQL Server)、実行環境(物理、仮想、Azure、他社クラウド)によっては追加の対策が必要なこと(レジストリ設定による軽減策の有効化)、悪影響を及ぼさないためにWindows Updateで配布されない場合があること、そして状況は刻々とアップデートされていることに注意が必要です。

 今回の脆弱性問題は、更新プログラムの適用で安心できるものではありません。根本的な解決ではなく、あくまで軽減策であり、場合によっては追加の設定が必要です。軽減策は、パフォーマンスを低下させる可能性もあります。OEMメーカー各社による更新されたファームウェアの提供には、しばらく時間がかかるかもしれません(既に対策済みのものもあります)。古いモデルでは提供されないかもしれません。

 マルウェア対策ソフトウェアとの互換性問題により、ブルースクリーン(Blue Screen of Death:BSoD)が発生する可能性もあります。それが、Windows Updateで更新プログラムが配布されない(かもしれない)理由の1つです。もし手動でダウンロードしてインストールするなら、その前に使用中のマルウェア対策ソフトウェアの提供元に確認するべきです。「Windows Defender」は既に対応済みです。筆者が利用している「ESET NOD32 AntiVirus」は、「ウイルス・スパイウェア対策検査機能:1533.3(20180104)」で対応しました(それ以前の場合はBSoDが発生するようです)。

 この件に関しては、もう少し情報が出そろったところで、あらためて取り上げる予定です。以下の記事も参考にしてください。

「最低でも10年(5+5)」だけではない、さまざまなサポートポリシー

 本題に戻ります。Microsoftの製品サポートといえば「最低5年間のメインストリームサポートと最低5年間の延長サポート」の最低10年であり、延長サポートが終了するまではセキュリティ更新プログラムが無料で提供されるものと認識している人は多いと思います。

 最新のサポートポリシーでもこの基本は変わっていませんが、これは「ビジネス、開発者、デスクトップオペレーティングシステム」向けのサポートポリシーです。コンシューマー向け製品(OSを除く)やデバイスについては、別のポリシーがあります。これらのサポート終了日が明確に定義された従来のサポートポリシーは、現在は「固定ライフサイクルポリシー」と呼ばれています。

 さらに今は、クラウドサービス向けの「モダンライフサイクルポリシー」というものもあります。また、Windows 10のサポートは「サービスとしてのWindows(WaaS)のライフサイクル」に従います。これは、2017年10月から提供が開始された「半期チャネル(Semi-Annual Channel)」のWindows Server(バージョン1709/1803……)も同様です。

 従来のWindows Server(2008/2012/2012 R2/2016……)とSQL Server(2008/2008 R2/2012/2014/2016……)については、最低10年のサポートに加え、さらに6年間のサポートが得られる「Premium Assurance」という契約も用意されています。

 なお、従来のWindows Serverは、半期チャネルに対して「Long Term Servicing Channel(LTSC)」と呼ばれます。2018年にサポートが終了するWindows ServerとSQL Serverのバージョンはありませんが、企業のIT担当者さんは覚えておくとよいでしょう。ちなみに、Windows Server 2008 Service Pack(SP)2/2008 R2は2020年1月に、SQL Server 2008 SP4/2008 R2 SP3は2019年7月に延長サポートが終了します。

 以上を踏まえて、2018年に固定ライフサイクルポリシーの延長サポートが終了する製品の中から、筆者が注目する製品を見ていきましょう。全製品一覧については、以下のWebサイトで確認してください。

 2017年は4月にWindows Vista、10月にMicrosoft Office 2007(およびMicrosoft Office 2010 for Mac)のサポートが終了しましたが、2018年はどんな製品が対象になるのでしょうか。懐かしいものが出てきました。なお、日付は米国時間である場合があります。

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