国内ITサービス市場は今後も成長傾向、2022年に市場規模5兆8593億円と予測――IDC Japan:DX関連のシステム投資が増える予測
IDC Japanは、国内ITサービス市場の予測を発表した。2017年は対前年比1.4%増の5兆5389億円。2017〜2022年の年間平均成長率は1.1%で、2022年の市場規模は5兆8593億円になると予測する。
IDC Japanは2018年2月26日、国内ITサービス市場について2022年までの予測を発表した。同市場は今後も成長を続けると見ており、2022年の市場規模は5兆8593億円になると予測する。
IDC Japanによると、2017年の国内ITサービス市場規模は、対前年比1.4%増の5兆5389億円。同市場は、2014年から2年連続で3%を超える成長を見せたものの、その後は金融機関や官公庁、地方自治体の大規模プロジェクトが終息を迎え、成長率は鈍化した。2017年も1%台の成長率にとどまったという。
IDC Japanでは、2018年以降、金融機関によるFinTech活用や組立製造業によるIoT導入など、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するシステム投資が増えるとともに、2020年開催予定の東京オリンピック・パラリンピックに向けた支出拡大を見込む。ただし2021年はその反動などで成長率は鈍化し、2017〜2022年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は1.1%になると予測する。
IDC JapanでITサービスリサーチマネージャーを務める木村聡宏氏は、「DXを実現する上で、既存システムも含めたエンタープライズIT全体の変革は避けられない。個別の業務やテクノロジーに特化した取り組みだけでなく、ITサプライヤーはDX時代のあるべきITという視点から、企業のDXを支援すべきだ」と述べている。
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