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予測不可能なVUCA時代に「将来のキャリアが描けず不安」と悩んだら?:仕事が「つまんない」ままでいいの?(62)(1/3 ページ)
会社に入ってある程度の経験を積むと、「将来のキャリアが描けず、不安」と悩む人が少なくありません。そんな、未来が心配なあなたへの処方箋。
私は、ビジネスパーソンのコーチングやカウンセリングをしています。よくいただく相談の一つが、「将来のキャリアが描けない」です。
社会人経験が少ない人なら、そういう悩みを抱えることもあるでしょう。しかし最近増えているのは35歳前後の方からの相談で、おおむね次のような内容です。
社会人になって今まで、年齢相応の経験を重ねてきた。仕事はやるべきことをやってきたし、その自負もある。会社には特別大きな不満があるわけではないし、給与もそれなりに満足している。でも、将来を考えると、やりたことが特別あるわけでもないし、明確なビジョンもない。本当は、目標を持って前向きに仕事をしたい。でも、どうすればいいのかが分からない。
つまり「未来が描けず不安」だと言うのです。
今までは「将来はこんな感じになるな」と予測できた
なぜ、このような不安を抱える人が増えているのでしょう。私は「未来が予測しづらい」ことが、1つの大きな原因ではないかと考えます。
例えば、経済が右肩上がりだった高度経済成長期。会社は終身雇用、年功序列で、「5年後は係長」「10年後は課長」「20年後は部長」と、何となく「将来はこんな感じになるな」と未来が予測できました。身近にロールモデルもいました。
プライベートもそうでした。男性なら「20代で結婚をする」「数年後、子供が生まれる」「30代で家を建てる」「50代で役職を終える」「定年まで働き、その後は年金暮らし」といった、標準的な「人生ストーリー」がありました。
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