予測不可能なVUCA時代に「将来のキャリアが描けず不安」と悩んだら?:仕事が「つまんない」ままでいいの?(62)(2/3 ページ)
会社に入ってある程度の経験を積むと、「将来のキャリアが描けず、不安」と悩む人が少なくありません。そんな、未来が心配なあなたへの処方箋。
VUCA――不確実で曖昧な未来
近年「VUCA(ブーカ)」という言葉を聞く機会が増えました。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとったものです。
かつてと比べて今は、市場や技術の変化がとても速い。社会の状況も、10年も経てばガラッと変わります。それだけに未来の予測が難しい……。
例えば、2019年に多くのサービスがリリースされた「○○Pay」と呼ばれる電子決済サービス。2019年は「キャッシュレス元年」とも呼ばれました。でも10年後を想像しても、これらのサービスの何が生き残り、何が淘汰(とうた)されるか予測できません。同じキャッシュレスでも、現在の仕組みとは全く異なるものになっているかもしれません。
働き方もそうです。AI(人工知能)やRPA(Robotic Process Automation)などの技術がさらに発達すると、「仕事がなくなる」とも言われています。終身雇用、年功序列も崩れつつありますし、40歳で早期希望退職の募集を始める企業も増えてきました。
仕事、会社、経済、さまざまな仕組み……社会は変動し、不確実で、複雑で、曖昧です。そのため、この先どうなるのか予測が難しいのです。
このような、予測しづらい社会の中で、どれだけの人が未来を描けるでしょうか? 10年後、あなたがどうなっているか想像できますか? 「やりたいことを見つけよう」「ビジョンを描こう」と思っても、「分からない」というのがむしろ普通ではないでしょうか。
「未来」よりも「今」を大切にする
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 5年後をイメージできないエンジニアのための「目標の立て方」
ビジネスシーンでは目標の大切さがよく語られます。しかし、「目標を立てろと言われても、やりたいことが分からない」という人も多いのでは? - 運用、運用、運用!――初めての転職で学んだこと
作って、納品して、作って、納品して……あれ、これはいつ誰が使うんだ? - 技術者の半数「将来は不安、だが勉強はしない」――IPA調査
将来のキャリアに不安を抱えているが、不安を解消するための具体的な行動をなかなか起こせない。勉強への意欲はあるものの、忙しい日々の中でどんな勉強をしたらいいのか分からない―― 情報処理推進機構(IPA)が4月20日に発表した「IT人材白書2011」概要から、 将来の道筋が見えずに行動しあぐねているエンジニアの姿が浮かび上がってきた - 危機感抱え、スキルアップに余念がないエンジニア
@IT自分戦略研究所とJOB@ITが実施した読者調査を元に、エンジニアのスキルアップ意識を考察した。回答者の半数以上が勉強会に参加するなど、勉強に熱心に取り組んでいることが明らかとなった - 「違和感駆動」で目標を見いだそう
何を目標にしたらいいのか分からない――このような悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。今回は、目標を見いだす1つの方法を紹介します。キーワードは「違和感」です