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テレワークで困ったのは「会社にある紙の書類を確認できない」 アドビテレワークについての調査結果を発表

アドビ システムズが発表したテレワーク勤務の利点や課題についての調査結果によると、8割以上が業務の生産性が上がったと感じ、9割以上が定期的にテレワークを実施したいと回答した。だが、テレワーク中に出社した経験が頻繁にあると回答した割合も2割以上を占めた。

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 アドビ システムズは2020年3月4日、テレワーク勤務の利点や課題についての調査結果を発表した。対象は、都内に勤務する過去3カ月以内にテレワークを経験したビジネスパーソン。それによると、86.4%が業務の生産性が上がったと感じ、93.2%が今後も定期的にテレワークを実施したいと回答した半面、社内の紙書類の管理がテレワークを推進する際の大きな課題になっていることも明らかになった。

「生産性は上がった」が「書類を見られない」

 テレワークによって自身の生産性が上がったかどうかを尋ねたところ、「とても上がった」と回答した割合は34.0%、「どちらかといえば上がった」は52.4%。それに対して「どちらかといえば下がった」は11.0%、「とても下がった」は2.6%だった。

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テレワークを実施して生産性は上がったか(出典:アドビ システムズ

 多くの人がテレワークによって生産性が上がったと感じていたものの、業務上の課題も多く聞かれた。最も多かったのは「会社にある紙の書類を確認できない」で、39.6%(複数回答)の回答者が挙げた。次いで、「プリンタやスキャナーがない」(36.2%)、「自分以外の仕事の進捗(しんちょく)が把握しづらい」(35%)、「データや情報管理のセキュリティが心配」(24.4%)、「会議が非効率になる」(24.0%)が続いた。

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テレワークを実施して感じた業務上の課題(出典:アドビ システムズ

コミュニケーションに課題ありだが、経験者は好意的

 実際にテレワークで働いている人は心理的・身体的課題も感じているようだ。「同僚とのコミュニケーションの量が減る」と回答した割合が最も高く38.4%(複数回答)を占めた。他には「時間管理が難しい」(30%)や、「つい仕事以外のことをしてしまう」(28.6%)、「集中力が続かない」(24.2%)といった声も聞かれた。

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テレワークを実施して感じた心理的・身体的な課題(出典:アドビ システムズ

 テレワーク中に、やむなく出社した経験がある人も64.2%を占めた。そのうち出社した経験が「頻繁にある」と回答した割合は、全体の21.4%に上る。その理由は、書類への押印やサイン、オフィスに保存してある紙書類の確認などだ。

 このように、利点と課題があるテレワークだが、経験者は総じて肯定的に受け取っているようだ。今後、定期的にテレワークで勤務したいかどうかを聞いたところ、「積極的に実施したい」と回答した割合は52.6%、「どちらかというと実施したい」は40.6%で、9割以上が今後も実施したい意向を示した。

 なお今回の調査の実施時期は、2020年2月10〜17日で、日本政府による新型コロナウイルスの対策基本方針が決定される前である。

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