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日本オラクル、Oracle Cloudをオンプレミスで動かすサービスを国内発表、NRIが世界初の顧客「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」

日本オラクルは2020年7月13日、Oracle Cloudの全機能を企業のデータセンターで運用できる新サービス、「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」の国内における提供開始を発表した。野村総合研究所が新サービスの世界初の顧客になったことも明らかにした。

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 日本オラクルは2020年7月13日、「Oracle Cloud」の全機能を企業のデータセンターで運用できる新サービス、「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」の国内における提供開始を発表した。これは米Oracleが2020年7月9日(米国時間)にグローバルで発表したもの。日本オラクルは、野村総合研究所(NRI)が新サービスの世界初の顧客になったことも明らかにした。

 Oracle Dedicated Region Cloud@Customer(オラクル・デディケーテッド・リージョン・クラウド・アット・カスタマー)では、企業のデータセンターに設置されたケージ内に、日本オラクル側がハードウェア一式を持ち込んで設置し、この上で、「Oracle Autonomous Database」をはじめとした、Oracle Cloudの各種機能を提供する。ハードウェアおよびこの上のサービスは、全て日本オラクルが同社の責任において運用する。

 このハードウェア一式は、日本オラクルの資産として運用される。自社データセンター内にオラクルが設置したインフラは、Oracle Cloudの一リージョンとして見え、Oracle Cloudの管理コンソールを通じて管理できる。新サービスはあくまでもOracle Cloudのサービスをオンプレミスの「リージョン」で使えるようにしたものであるため、機能の追加や改善は、他のリージョンと同時に実施されるという。ただし、バージョンアップのタイミングについては、ユーザー側と事前に決めたルールに基づくとしている。セキュリティなどに関する内部統制についても、顧客とのすり合わせを行うという。

 Oracle Dedicated Region Cloud@Customerの利用料金は、最低で月額50万ドル。ユーザー企業は3年の利用をコミットすることになるという。この料金でのハードウェア構成を、日本オラクルは明らかにしていない。だが、「ユーザー企業のデータセンターで、パブリッククラウドと同等の価格性能比が得られる」と主張している。

 クラウドをユーザー企業のデータセンターで動かす取り組みは、Amazon Web Services(AWS)の「AWS Outposts」など、他社でも始まっている。日本オラクルでは、他社との違いが高いサービスレベルにあるとする。下記の表を見せ、「計画停止を含めて99.95%の可用性」「IOPSおよびネットワークの性能」「APIエラー数」の3点において、他社を上回っていると説明した。

 日本オラクルでは今回の新サービスの主な用途として、公共分野や金融など、法規制やプライバシーに関する対応が厳しいケース、ユーザー企業のオンプレミスにおける他のシステムとの密接な連携が必要なケース、システムインテグレーターなどが顧客に向けて自社のソフトウェアをサービスとして提供したいケースを挙げている。

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