検索
連載

間違って削除したファイル共有も簡単な操作で復元可能に――Azureファイル共有で「論理的な削除」機能の一般提供が開始Microsoft Azure最新機能フォローアップ(127)

2020年5月からプレビュー提供されていた「Azureファイル共有(Azure File Share)」の「論理的な削除(Soft Delete)」機能が、10月末に一般提供となり、全てのリージョンで利用可能になりました。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
「Microsoft Azure最新機能フォローアップ」のインデックス

Microsoft Azure最新機能フォローアップ

新機能「論理的な削除(Soft Delete)」とは

 「Azureストレージアカウント」の一機能である「Azureファイル共有(Azure File Share)」は、インターネットを介して「Server Message Block(SMB)」バージョン3.0でマウントできるファイル共有サービスです(画面1)。

画面1
画面1 Azure上のファイル共有には、インターネット経由でWindows、Mac、LinuxからSMB 3.0でマウントできる

 同一リージョン内のAzure仮想マシンからは、SMB 2.1、SMB 3.0、「Network File System(NFS)」バージョン3.0で接続できます(NFS 3.0は一部のリージョンでプレビュー提供中)。また、「Azureファイル同期(Azure File Sync)」と組み合わせることで、オンプレミスのファイルサーバと双方向で同期したり、オンプレミスのファイルサーバをフロントエンドとして階層型のストレージを構成し、効率的にデータを配置(アクセス頻度の高いファイルはオンプレミス、低いファイルはクラウドなど)したりできます。

 2020年5月から「論理的な削除(Soft Delete)」機能が一部のリージョンでプレビュー提供され、10月末に一般提供となり、全てのリージョンで利用可能になりました。論理的な削除は、そこから復元可能な“ごみ箱”のように機能するもので、アプリケーションや誤操作、サイバー攻撃などでファイル共有が意図せず削除されてしまった場合でも、事前設定された保持期間内であれば簡単な操作で復元できます。

 保護単位はファイル共有ごとで、個別のデータやフォルダの復元を目的に利用することはできません。ファイルやフォルダ単位でのデータ保護には、「スナップショット」または「Azure Backup」によるバックアップと復元機能を利用できます。

 論理的な削除は、Azureポータルでストレージアカウントを新規作成する際に保持期間(1〜365日、既定は7日)とともに有効化できます(画面2)。

画面2
画面2 ストレージアカウントの新規作成時に「論理的な削除」を有効化できる。2021年1月1日からは既定で有効

 現在、この機能はオプションですが、2021年1月1日からは保持期間「7日」で既定で有効化されます。既存のストレージアカウントの場合は、Azureポータルでストレージアカウントの「Fileサービス」の下にある「論理的な削除」を開き、「有効」を選択して保持期間を設定します(画面3)。なお、削除されたファイル共有に含まれるデータ量に応じてストレージ使用量がかかるため、保持期間については考慮してください。

画面3
画面3 既存のストレージアカウントで「論理的な削除」を有効化する

削除されたファイル共有を復元するには

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る