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Gmailで不要メールを一括削除するTech TIPS

Gmailアプリで必要なメールのみ読んで、他のメールはそのままにしていると、いつの間にか受信トレイに大量のメールがたまってしまう。このような場合にメールを一括で削除して、受信トレイを整理する方法を紹介しよう。Android/iOSでメールを一括削除する方法も取り上げる。

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連載目次

対象:Gmail


Gmailアプリで不要なメールを削除するのは大変
Gmailアプリで不要なメールを削除するのは大変
スマートフォンのGmailアプリでは、メールを削除するのに1つずつ選択しなければならず、数が多いとかなり面倒だ。不要なメールを一括で削除する方法はないの?

 いつの間にかGmailの受信トレイにメールがたまってしまっていた、という人も多いのではないだろうか。特に、主にスマートフォンのGmailアプリは、メールを1つずつ選択して削除しなければならず、意外と手間がかかる。そのため、ついつい放置してしまいがちだ。

 そこで、Gmailの受信トレイにたまったメールを一括で削除する方法を紹介しよう。なお、迷惑なメールをGmailで効率的にブロックして不要なメールを削減する方法は、Tech TIPS「【Gmail】自動分類できない迷惑なメールに効率的かつ効果的に対処する方法」を参照してほしい。

PC用Webブラウザ版のGmailで一括削除する

 スマートフォン上のGmailアプリにたまっているメールでも、Windows 10/11やmacOS、ChromebookなどのPC上のWebブラウザ版Gmailを使えば簡単に一括削除が行える。もちろん、PC上でGmailを利用している場合も同様だ。

 Webブラウザ(Google Chrome以外でも構わない)で、GoogleアカウントにサインインしてからGmailを開き、[受信トレイ]を選択する。個別にメッセージを削除したい場合は、ここでメール前のチェックボックスにチェックを入れて、[削除]をクリックすればよい。

PC用Webブラウザ版のGmailで受信トレイの個々のメールを削除する
PC用Webブラウザ版のGmailで受信トレイの個々のメールを削除する
WebブラウザでGmailを開き、[受信トレイ]を選択する。個別にメッセージを削除したい場合は、ここでメール前のチェックボックスにチェックを入れて、[削除]をクリックすればよい。

 受信トレイを選択すると、右ペインにメールの一覧が表示されるので、検索ボックスの下にあるチェックボックスにチェックを入れる。すると、デフォルトで50件のスレッド(メール)が選択される。

 これを削除したい場合は、検索ボックス下のメニューで[削除]をクリックすればよい(削除せずに、受信トレイから非表示にしたい場合は、[アーカイブ]をクリックする)。

PC用Webブラウザ版のGmailで受信トレイの複数のメールを一括選択する
PC用Webブラウザ版のGmailで受信トレイの複数のメールを一括選択する
Gmailの受信トレイを開き、検索ボックス下のチェックボックスをチェックすると、表示されている全メール(スレッド)が選択できる(デフォルトで50件)。

 メール数がそれほど多くなければ、50件ごとに同じ操作を繰り返してもいいのだが、1000件以上あるとかなり面倒だ。そこで、メール一覧の上に表示された「受信トレイのスレッド<メール数>件をすべて選択」リンクをクリックし、受信トレイ内にあるメールを全て選択する。後は、検索ボックス下のメニューで[削除]をクリックすればよい。

受信トレイ内の全てのメールを選択する
受信トレイ内の全てのメールを選択する
検索ボックス下のチェックボックスをチェックした後、メール一覧の上に表示された「受信トレイのスレッド<メール数>件をすべて選択」リンクをクリックすると、受信トレイ内の全てのメールが選択できる。これで、[削除]をクリックすれば、受信トレイ内の全てのメールが一括削除できる。

スマートフォンでメールを一括削除する

 スマートフォンのGmailアプリの場合、メールを削除するにはメール一覧で左側のアイコンをタップで選択していかなければならず、PC用Webブラウザ版のように表示されている全メールを一括で選択できない。

Gmailアプリでメールを削除する(画面はAndroid版Gmailアプリ)
Gmailアプリでメールを削除する(画面はAndroid版)
スマートフォンのGmailアプリでは、メールを1つずつチェックして選択してから[ごみ箱]アイコンをタップして削除する。大量のメールを削除するのは意外と面倒だ。

 スマートフォン上のWebブラウザでGmailサイトを開いても、スマートフォン用のGmailページが開いてしまい、PC用Webブラウザ版にある一括選択のチェックボックスが表示されない。

スマートフォン上のWebブラウザでGmailを開いた場合(画面はAndroid版Google Chrome)
スマートフォン上のWebブラウザでGmailを開いた場合(画面はAndroid版Google Chrome)
スマートフォン上のWebブアウザでGmailを開いた場合でも、残念ながら一括選択のチェックボックスは表示されない。やはり、タイトル前のチェックボックスをタップして、1件ずつ選択する必要がある。メールを選択したら、[ごみ箱]アイコンをタップすることで、選択したメールが削除できる。

 しかし、少々手順が面倒だがPC用サイトを開くことで、PC上のWebブラウザでGmailを開いたのと同様、チェックボックスで一括選択ができるようになる。ただ、この設定を行うと、そのWebブラウザでは常にPC用サイトが開くようになってしまうことがあるので注意してほしい(Googleアカウントを一度ログアウトするか、他のWebブラウザを使えば、スマートフォン用が開く。また、Cookieを削除することでスマートフォン用の表示に戻すこともできる)。

Android上のWebブラウザで一括削除する

 Android上のWebブラウザ(Google Chromeなど)を使って一括削除するには、以下の手順で行えばよい。ここではGoogle Chromeで操作手順を示すが、他のWebブラウザでも同様の手順でPC用のGmailページを開くことが可能だ。

  1. WebブラウザでGmailページを開く
  2. メールを一括削除したいGmailアドレスのGoogleアカウントでログインする
  3. アドレスバーの右側にある[︙]をタップして、メニューから[PC版サイト]をタップしてチェックを付ける
  4. PC版Gmailページが開いたら、「受信トレイ」と書かれた右側にある[≡]アイコンをタップする
  5. ラベルが並ぶ画面に切り替わったら、最下部にある「Gmailを次のUIで表示」欄で[デスクトップ]をタップする
  6. 簡易HTML形式のGmailページが開いたら、画面下側の「Gmail表示」欄で[標準]をタップする(モバイル用画面に切り替わるようならば、[︙]をタップして、メニューの[PC版サイト]にチェックを入れる)。「簡易HTML形式のGmailを使用しますか?」と表示されたら、[最新のGmailを使用]ボタンをタップする

 これで、PC用Webブラウザ版と同様のGmail画面が表示される。あとは上述のPC用Webブラウザ版と同じ方法で、メールの一括削除が行えばよい。

Androidでメールを一括削除する(1)
Androidでメールを一括削除する(1)
Android上のWebブラウザでGmailページを開き、[ログイン]ボタンをクリックする。
Androidでメールを一括削除する(2)
Androidでメールを一括削除する(2)
メールを削除したいGmailのGoogleアカウントでログインする。次の画面でパスワードを入力し、2段階認証を有効にしている場合は、認証を行うと、WebブラウザでGmailを開くことができる。
Androidでメールを一括削除する(3)
Androidでメールを一括削除する(3)
Gmailが開いたらアドレスバーの右側にある[︙]をタップして、メニューから[PC版サイト]をタップしてチェックを付ける。
Androidでメールを一括削除する(4)
Androidでメールを一括削除する(4)
PC版(デスクトップ版)のGmail画面が開くが、この状態でも一括選択のチェックボックスは表示されない。ここで[≡]アイコンをタップする。
Androidでメールを一括削除する(5)
Androidでメールを一括削除する(5)
画面下部にある「Gmailを次のUIで表示」欄で[デスクトップ]をタップする。
Androidでメールを一括削除する(6)
Androidでメールを一括削除する(6)
簡易HTML形式のGmailページが開くので、画面下側の「Gmail表示」欄で[標準]をタップする。
Androidでメールを一括削除する(7)
Androidでメールを一括削除する(7)
PC用WebブラウザでGmailを開いた場合と同様の画面が開くので、一括選択のチェックボックスをチェックしてメールを一括選択する。[削除]をタップすれば、選択されたメールが一度に削除できる。

iPhone上のSafariで一括削除する

 iPhone(iOS)上のSafariを使って一括削除するには、以下の手順で行えばよい。

  1. SafariでGmailページを開く
  2. メールを一括削除したいGmailアドレスのGoogleアカウントでログインする
  3. アドレスバーの[ぁあ]をタップして、メニューから[デスクトップ用Webサイトを表示]をタップする
  4. PC版Gmailページが開いたら、「受信トレイ」と書かれた右側にある[≡]アイコンをタップする
  5. ラベルが並ぶ画面に切り替わったら、最下部にある「Gmailを次のUIで表示」欄で[デスクトップ]をタップする
  6. 簡易HTML形式のGmailページが開いたら、画面下側の「Gmail表示」欄で[標準]をタップする(モバイル用画面に切り替わるようならば、アドレスバーの「ぁあ」をタップして、メニューの[デスクトップ用Webサイトを表示]にチェックを入れる)。「簡易HTML形式のGmailを使用しますか?」と表示されたら、[最新のGmailを使用]ボタンをタップする

 これで、PC用Webブラウザ版と同様のGmail画面が表示される。あとは上述のPC用Webブラウザ版と同じ方法で、メールの一括削除が行えばよい。

iPhone上のSafariで一括削除する(1)
iPhone上のSafariで一括削除する(1)
Safariでメールを一括削除したいGmailアドレスのGoogleアカウントでログインして、Gmailページを開く。アドレスバーの[ぁあ]をタップすると、メニューが表示されるので、ここの[デスクトップ用Webサイトを表示]をタップする。
iPhone上のSafariで一括削除する(2)
iPhone上のSafariで一括削除する(2)
PC版(デスクトップ版)のGmail画面が開くが、この状態でも一括選択のチェックボックスは表示されない。ここで[≡]アイコンをタップする。
iPhone上のSafariで一括削除する(3)
iPhone上のSafariで一括削除する(3)
画面下部にある「Gmailを次のUIで表示」欄で[デスクトップ]をタップする。Androidの場合と同様、簡易HTML形式のGmailページが開くので、画面下側の「Gmail表示」欄で[標準]をタップすると、WebブラウザでGmailを開いた場合と同様の画面が開く。

「未読」「既読」などの条件を絞り込んで一括削除を行う

 検索ボックス下のチェックボックスを使ってメールを選択する方法では受信トレイ内にある大事なメールも削除されてしまう。そのような場合、検索機能(検索演算子)を使って絞り込むことで条件に合ったメールのみ削除することが可能だ。よく使いそうな例を幾つか紹介しよう。

メールを一括削除する場合のスレッドの扱いに注意

 条件を絞り込んで一括削除する場合には注意が必要な点がある。それは、「スレッド」の取り扱いだ。

 同じ話題に関してやりとりした一連の複数メールのまとまりであるスレッドには、絞り込み条件に合致したメールと、合致しないメールが混在していることがよくある。Gmailの設定でスレッド表示を「オン」にしている場合、こうしたスレッドはどちらの条件でも検索にヒットしてしまう。

 このようなスレッドを選択して削除すると、そのスレッドに含まれている条件に合致しないメールも意図せず削除してしまうことになる。スレッド表示を有効にしている場合は、削除ではなくアーカイブに留めた方が無難だ。

 条件を絞り込んで一括削除を行いたい場合は、事前に[歯車(設定)]アイコンをクリックし、表示された「クリック設定」の一番下にある「メールのスレッド表示」欄の「スレッド表示」のチェックを外し、スレッド表示を止めるとよい。

スレッド表示を無効化する
スレッド表示を無効化する
条件を絞り込んだ一括削除では、スレッド表示にしていると、誤って対象外のメールも一緒に削除されてしまうことがある。それを防ぐため、[歯車]アイコンをクリックし、「クイック設定」の一番下にある「スレッド表示」のチェックを外してから作業を行うようにする。

未読メールのみ一括削除する

 スマートフォンのGmailアプリで既にメールを確認していて、タイトルなどから不要と判断して「未読」状態になっているものを一括削除したい場合、検索ボックスに「is:unread」と入力して未読メールのみに絞り込んでから、検索ボックスの下にあるチェックボックスにチェックを入れて、[削除]をクリックすればよい(逆に、「既読」状態のメールを削除したい場合は「is:read」と入力する)。

未読メールのみ一括削除する(1)
未読メールのみ一括削除する(1)
タイトルなどから中身を見なくても不要なメール(未読メール)を削除する。
未読メールのみ一括削除する(2)
未読メールのみ一括削除する(2)
未読メールのみ選択するには、検索機能を利用する。検索ボックスに「is:unread」と入力して、未読メールのみを表示させる。ここで、前述の全選択のチェックボックスにチェックを入れ、さらに「この検索条件に一致するすべてのスレッドを選択」リンクをクリックすると、メールボックス内の未読メールが全て選択できる。

古いメールのみ一括削除する

 何年も前のメールを参照することはほとんどなく、削除してしまっても問題ないことも多い。このように一定の日時より古いメールを削除したい場合、「before:<年>-<月>-<日>」で検索すればよい。例えば、2023年4月11日より前のメールを削除したい場合は、「before:2023-04-11」と指定する。

古いメールのみ一括削除する
古いメールのみ一括削除する
ある日よりも古いメールを削除するには、検索ボックスに「before:<年>-<月>-<日>」と入力すればよい。指定した年月日よりも古いメールが検索できる。あとは、全選択のチェックボックスをチェックして、[削除]をクリックすればよい。ただし、スレッドに指定した日付よりも古いメールが含まれていると、新しいメールが含まれてしまうこともあるので注意してほしい。

 また、検索ボックスに「is:」と入力すると、検索ボックスの下にあるメニューに[全期間]のプルダウンリストが表示されるので、ここで[1週間以上前][1か月以上前][6か月以上前][1年以上前]から選択して、期間を絞り込むこともできる。[期間を指定]を選択すると、「開始日」「終了日」をカレンダーから選択して期間の設定が可能だ。検索ボックスで「before:」を使って設定するのが面倒な場合は、この[期間を指定]を使うとよい。

「期間の指定」を使って時期を指定する(1)
「期間の指定」を使って時期を指定する(1)
検索ボックスに「is:」と入力すると、検索ボックスの下に[全期間]というプルダウンリストが表示される。ここで、[期間を指定]を選択する。
「期間の指定」を使って時期を指定する(2)
「期間の指定」を使って時期を指定する(2)
「開始日」と「終了日」をカレンダーから選択すれば、この期間内のメールが表示できる。「終了日」のみを指定すれば、検索ボックスに「before:」で日付を指定した場合と同様の期間設定が行える。

「スター」も「重要」も付いていないメールのみ削除する

 前述の通り、スマートフォンでPC用のGmailページを開くのは面倒なので、スマートフォンのGmailアプリで必要なメールに「重要」や「スター」を付けるなどしてマークしておき、適当なときにPC用Webブラウザでマークの付いていないメールを一括削除するのが手っ取り早い。

 これらのメールを除いて削除したい場合、検索ボックスに「-is:important -is:starred」と入力すればよい(「-is:〜」は指定の条件に合致しないものを検索する)。これで、「スター」も「重要」のマークも付いていないメールのみがリストアップされる。「スター」が付いたメールのみを除外したい場合は「-is:starred」、「重要」が付いているメールのみを除外したい場合は「-is:important」とそれぞれ指定すればよい。あとは、全選択のチェックボックスをチェックして、[削除]をクリックすればよい。

 前述の通り、スレッド表示になっていると、「スター」や「重要」のマークが付いているメールが削除対象となってしまう場合があるので注意してほしい。

「スター」も「重要」も付いていないメールのみ削除する(1)
「スター」も「重要」も付いていないメールのみ削除する(1)
「スター」または「重要」が付いているメールのみが検索できるか、検索ボックスに「{is:important is:starred}」と入力してみよう(「{}」で囲むのはOR条件を示す)。大事なメールが漏れなく表示されるか確認する。ここで、大事なメールが漏れている場合は、「スター」や「重要」が付いていない大事なメールがあるはずなので、左ペインの[受信トレイ]をクリックして、検索条件をクリアして、漏れている大事なメールに「スター」や「重要」マークを付けよう。
「スター」も「重要」も付いていないメールのみ削除する(2)
「スター」も「重要」も付いていないメールのみ削除する(2)
「{is:important is:starred}」で大事なメールが漏れなく検索できていることを確認したら、前後の「{」「}」を削除して、「is」の前に「-(マイナス)」を付け、「-is:important -is:starred」として検索する。これで「スター」も「重要」も付いていないメールが検索できる。ここで、全選択のチェックボックスにチェックを入れ、さらに「この検索条件に一致するすべてのスレッドを選択」リンクをクリックすると、メールボックス内の「スター」「重要」の両方が付いていないメールが全て選択できる。

特定の送信元のメールのみ一括削除する

 広告メールやメールマガジンなど、特定の送信元のメールのみを削除したい場合、「from:<送信元メールアドレスの一部>」で検索すればよい。

特定の送信元のメールのみ一括削除する
特定の送信元のメールのみ一括削除する
特定の送信元のメールのみを削除したい場合、「from:<送信元メールアドレスの一部>」で検索すればよい。画面は、「from:noreply.itmedia.co.jp」として、@ITのメールマガジンなどを検索対象としている。

対象を受信トレイに限定する

 メールボックス全体ではなく受信トレイ内のメールに限定したい場合は、「label:inbox」も指定する必要がある。それには上記の「is:unread」あるいは「is:read」といった条件指定の後に半角スペースを挟んで「label:inbox」と入力して検索すればよい。

更新履歴

【2023/04/17】記事の構成を変更し、Androidの場合の操作手順を改訂しました。

【2021/03/26】初版公開。


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